やっとかめだなも、雨乞さん

尾根の上には石楠花ジャングルがてぐすね引いて待っています。
綺麗な花には罠がある。
まるで花に引き寄せられ食虫花に捕まったようなtanuoさん。
もがけどもがけど身動き取れず。


20100529

23号線日光川の橋の下り、前方に鈴鹿の山並みが広がる。
2週前同様空気が澄んでいる所為か山襞が鮮明に望める。御在所以北の鞍部には大きな滝雲。何もかも埋め尽くさんとばかりに伊勢平野に流れ落ちている。
こちら愛知県側の空は薄雲が多いが鈴鹿の山並みの上空は快晴のようだ。
よし、今日は真面目にメタボ予防に精を出す事にするか。

スカイラインに入り蒼滝橋の上にIお父さん。今日はお父さんだけ。そしてお仲間とまた藤内だそうです。頑張ってますねえ。ロートルのtanuoさんはメタボ脂肪の排除に専念します。

6:35 a.m. 料金所跡駐車場着。
今日は七分程度の駐車状況。だんだん人も減ってきているようです。

6:45 a.m. でっぱつ。

さて今日のメニューは? 馬の背尾根のナゲは先々週堪能させて貰ったし、愛知川沿いのヤクも辛うじてセーフだったし。
一昨年の土砂災害以降、腰越峠の道はどうなったんでしょ。今日はその偵察でもするかな? それとも久しぶりに雨乞岳まで行ってみるか? 先週はクラ谷まで行きましたが、あそこからチョット足を延ばせば行っちゃえます。 まあ山頂まで行ってから決める事にしましょ。と言う事で登りはいつもの中道から。

ロープウェイの下を潜る所にはタニウツギ。もうこんなところまで開花前線が上がって来たんですねえ。そういえばスカイラインの下の方は卯の花が咲いていました。今日辺りテッペンカケタカが聞こえるかもしれません。


7:20 a.m. 岩棚着。
菰野の街並みが朝陽を反射して輝いています。本当に空気が澄んでいます。気温も低く至って快調です。

今年はいつまでも涼しいですね。御在所通勤には好都合なのですが、冷夏の所為で農作物に被害が出ているようです。やはり何事も例年並みが宜しいようです。
とか言いながらも自然の植物は季節どおりに花を付けています。



7:30 a.m. キレット通過。


7:45 a.m. 北谷テラス着。

道端のコアジサイも蕾が膨らんでいます。自然に自生しているものは本当に逞しいです。
そして、あっ鳴いてます鳴いてます。テッペンカケタカ トッキョキョカキョク。

掘割道を抜けると正面にエルガーフェイス。今日は一段と映えます。

今日は素晴らしい天気です。冷んやりとした大気と真っ青の空。早朝からの強い陽射しにタテリンも思いっきり背伸びしています。


8:10 a.m. 富士見岩着。

シロヤシオがもう咲いているのに、出遅れたアカヤシオはやっと葉っぱが開き始めています。なんとも季節感のおかしな今年です。


8:15 a.m. 朝陽台着。

立ち止まると寒いくらいです。来週はもう6月だというのに。
スキー場を通り望湖台へ。最近はこのコースばかりです。
望湖台北側のナゲは? ここも今が盛りです。


8:35 a.m. 望湖台着。

う〜ん、雨乞岳がでかいなあ。じゃあ今日はあそこまで足を延ばしますか。
地獄谷からでは遠回り、黒谷は薮だらけ、それじゃあまた西側の尾根からにしますか。
記念碑広場まで回り尾根を下ります。いきなりナゲが出迎えてくれます。なんだ、この尾根もナゲの花盛りじゃないか。

前回はこの尾根のピークから真西に派生した尾根を辿りました。丁度黒谷のすぐ北側の尾根です。今日はもう少し下まで主脈を辿る事にします。
ところが尾根の上には石楠花ジャングルがてぐすね引いて待っています。綺麗な花には罠がある。まるで花に引き寄せられ食虫花に捕まったようなtanuoさん。もがけどもがけど身動き取れず。
楽な方へ楽な方へと行っている内に支尾根に入り込んでしまいました。両側の谷から滝の音が聞こえ始めます。邪魔な木の少ない左手に寄ると急峻な谷。こんなとこ落っこちたらエライコッチャ。右手に逃げます。右の方も深い谷になっています。エライコッチャ、エライコッチャ。正面はだんだん木が少なくなり支点がありません。傾斜は急だし積もった濡れ落葉は滑るし…。う〜ザイルが欲しい。
いきなりズルッ。咄嗟に草に掴まり止りましたが、「う〜、死ぬかと思った。」山靴と違いスニーカーはこんな所ではよく滑ります。「しまった、今日は山靴履いてくればよかった。」
太陽の向きからすると左の谷は真西に流れています。てことはコクイ谷ではありません。このまま尾根末端まで降りると正面に右に流れている谷にぶつかる筈。それがコクイ谷の筈。
もう暫く下ると有りました。あれがコクイ谷。でも降りるのが厄介。前にも増して傾斜が急、滑りやすい濡れ落葉。う〜、困った困ったザイルが欲しい。まいどおバカな事ばかりしでかしているtanuoさんです。
なんとか誤魔化し誤魔化し、やっとこさコクイ谷の河原に降ります。時刻は、9:45 a.m.
なんだ、地獄谷降りたのと変わらないじゃん。急がば回れ瀬田の唐橋、じゃなかった御在所西尾根。
おまけに石楠花ジャングルで出来た擦り傷だらけ。まさに満身創痍。草臥れ果てて、雨乞いまで行けるかなあ?

気を取り直してコクイ谷を遡ります。爽やかな風と日に輝く新緑。それを映し出す水面。「う〜ん、やはり綺麗じゃ。」

石跳びしながら行くとだんだん軽快な気分になり先ほどまでの疲れも忘れてしまいます。立ち直りの早いのがtanuoさんの長所です。

10:00 a.m. サワ谷分岐。
まだこんな時刻。初心貫徹、雨乞行き。そのまま谷を詰めます。
谷をグルッと左に回り込むと正面にサワ谷の滝が見えます。この谷の落ちたところが正式なサワ谷出合。ここまでがコクイ谷でこの先がクラ谷となります。

クラ谷を詰めます。

狭い廊下を抜け河原が広くなるともうすぐ登山道。その手前の河原でお昼にします。

10:20 a.m. 適当な場所を選びお昼の仕度。沢水の豊富なところでカップ麺を頂きます。パンは雨乞岳の上で頂く事にしましょう。

日向ぼっこしながらの大休止。お腹が膨れると眠くなっちゃいます。いかんいかん、まだこれから登りでした。

10:55 a.m. でっぱつ。
なだらかな沢筋の登りです。ひさしぶりの源流風景です。
楓の木の根元から噴出した新芽が真っ赤です。上の葉っぱは緑です。新芽だから赤いのかな?


11:25 a.m. 七人山のコル通過。

暫く登り笹トンに突入しますが、笹が貧弱になりちっともトンネルらしくありません。この辺りもジネグが進んでいるようです。
鬱陶しい笹トンに四苦八苦するでもなく、気がつけば抜けていました。なんだか凄く楽チンになっちゃいました。チョットあっけないくらい。
振り返ると辿ってきた西尾根の支尾根が見えます。しかしヤバイ所でしたなあ。
北に目をやるとこれもまた新緑萌えるイブネと釈迦。

もう東雨乞山頂は目と鼻の先。一歩一歩と歩を進めます。

11:50 a.m. 東雨乞山頂着。
思ったより早く着いちゃいました。写真だけ撮り本峰へ向います。


12:00 雨乞岳山頂着。
やっとかめだなも。スカイラインの土砂崩れ依頼来ていません。暫く来ない内に山頂の看板が朽ち落ちたようです。

久々の雨乞山頂の景色をお菜にパンでも頂きます。

12:20 でっぱつ。
東雨乞まで戻り、帰りは郡界尾根から。
新緑とアシビの赤い新芽、そこらじゅうに落ちている石楠花の花、咲き残ったイワカガミ。初夏と言うには肌寒い郡界尾根。

武平峠が近付いてくるとカッコーの鳴声。ホトトギスが鳴いてたんだから当然といえば当然。

13:15 サワ谷峠着。

この稜線が愛知川水系と野洲川水系を分けている。ここに降った雨が北と南に泣き別れになるのか。でも琵琶湖でまた一緒になれるのだから寂しくもないでしょう。

13:50 武平峠着。

ふ〜草臥れた。いやいやまだ車までもう暫くかかります。

工事現場ではいよいよ法面工事にかかり始めています。上から下へ進めるのかな?

ここからはスカイラインでなく登山道を行きます。流されたところも補修されています。
スカイラインを行くより遠回りが無い分早く着きそうです。

14:30 車に帰着。
今日は少なめかな? と思った人出もあまり変わらないようです。相変わらず道路には路駐車の列。ぶつけられないか心配じゃないのかな〜。世の中には太っ腹の人が多いですな。
そんなことより早く、温泉、温泉。


2010年05月30日00時40分00秒 記

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