窒息Hike

悪臭ムンムン、御在所サラサ。
目には艶やか、鼻にはつらい。
この生臭さ、なんとかしちくり〜。
今御在所山頂一帯は、生臭い悪臭に覆われています。
悪臭の苦手な人はくれぐれも近付かないように。
窒息による命の保証は出来かねます。


20090613

今朝も早めに出てきたものの、駐車場手前の空地に乗り上げIさんの車が停まっている。
減速して近付くと、「上はもういっぱい。」との事。
今日は曇りじゃないか。雨かもしれないのに、もういっぱいかよ。まだ6時40分なのに〜。
「下に停めてくるわ。」と言い残し向きを変え下の道幅の広い所まで退き返す。
二週連続で曇天のおかげかお客さんも少なかったが、曇天だからと言って必ずしも少ないとは限らないようだ。やはり御在所通いは辞めるか。何か他のメタボ予防法を考えなくては…。


6:50 a.m. でっぱつ。

いつもと違い今日は若干のアプローチがある。まあ準備運動には良いか。でも靴底が減りそう。
Iさん達と合流し、駐車場へは出ず一の谷茶屋からスカイラインを潜る。こんな所を通るのは本当に久しぶり。偶にはこういう事もまた喜ばしからずや。

気温はまだ低いが湿度が高く直ぐ汗が噴出す。後一週間少々で夏至。梅雨入りもしたし暦は夏なのである。ついこの前まで雪と戯れていたのに。なんだか毎週同じ事を言っているような。これも年の所為ですかねえ。

Iさんが地蔵岩で遊んで行くと言う。見るべき花も終わってしまったし、ササユリには未だ早いしでなにもすることがないのでお付合い。お地蔵様の上は風があり爽やか。周りの新緑も綺麗。曇っている方が光線が軟らかく緑の繊細な綾も艶やかに見える。


8:05 a.m. キレット通過。高校生の一団をパスする。若いっていいなあ。街中ではツッパリが目立つ若者も、山の中では謙虚の塊。挨拶ひとつとっても本当に清々しい。
この年になると若いお姉ちゃんにちょっかいを出す元気も無く、ただただ若い人達を羨むばかりである。tanuoさんも年くったものだ。

その上の凹角でもその仲間と思しき一団。道を譲って貰いまた二言三言。全くIさんは気さくである。
ジジババしかいない山に慣れてしまうと、若い人達自体が新鮮である。そんなことからつい昔話。なんの因果か新人哀歌なんどが出てくる始末。うろ覚えで歌詞を間違えて教えてしまった。以下訂正した歌詞です。

(1) いいぞいいぞと おだてられ  死に物狂いで 来てみれば
   朝から晩まで 飯炊きで  景色なんぞは 夢のうち

(2) チーフリーダーは 爺くさい  サブリーダー は婆くさい
   あとの部員は エロくさい  メッチェン通れば かしら右

(3) 2年部員は 小生意気   新米なんかと 話好き
   地獄の二丁目 山岳部   好んで入る 馬鹿も居る

(4) 蝶よ花よと 育てられ    何の苦労も 知らないで
   ボッカ稼業に 身をやつし    泣き泣き登る 雪の山

(5) 家へ帰れば お坊ちゃま  山へ入れば 新部員
   何の因果で しごかれる   まぶたに浮かぶ 母の顔

(6) いわゆるあのこは お嬢さま 俺はしがない 山がらす
   月を眺めて 諦める  笑ってくれるな お月様

注:【メッチェン】はドイツ語で若い女の子の事です。全員が判で押したように女の子を見つめる様が滑稽でしょ。
うちの会ではシゴキなんて全くありませんでしたが、当時は大学山岳部ではごくあたりまえだったようです。哀愁に満ちたメロディーで、若い頃を思い出しつい胸がキュンとしてしまいます。
あっ、いかん。年寄りの昔話はくどくて駄目ですね。

8:15 a.m. 北谷テラス着。
本当に花が無い。リョウブの蕾もまだ固い。咲いても地味な花ですが。

掘割道を上りきると正面にエルガーフェイス。つい先日までアカヤシオ、シロヤシオを引き立てていたのが、今日は枝もたわわに咲き誇ったサラサドウダンの引き立て役。花は季節によって変わっても、この威風堂々たる姿はいつも変わらない。


8:35 a.m. 岩稜帯。岩の向こうに満開のサラサ。と同時に風に乗り悪臭がもろに吹付ける。
「臭っさー!」つい口から漏れてしまう。花は良いけどこの臭い、なんとかならんもんかい。

この辺りはまだサラサとベニが花盛り。射し始めた薄日に輝くベニドウダンを御覧あれ。

上のテラスの周りもベニ、サラサ、の饗宴。新緑も艶やか。臭いも強烈。「臭っさー!」


8:55 a.m. 富士見岩展望台着。

あかん、臭くて息ができん。
悪臭ムンムン、御在所サラサ、目には艶やか、鼻にはつらい。
この生臭さ、なんとかしちくり〜。
今御在所山頂一帯は、生臭い悪臭に覆われています。悪臭の苦手な人はくれぐれも近付かないように。
窒息による命の保証は出来かねます。

9:05 a.m. 朝陽台着。悪臭に息も絶え絶え辿り着く。しかし朝陽台も悪臭のるつぼ。「臭っせ〜、鼻が曲がる〜。」


9:30 a.m. 望湖台着。
西側を見下ろす。先週真っ白だった木は大分緑が強くなっている。先週はガマズミで落ち着いていたがヤマボウシ説が浮上。そんなに気になるなら確認しに行けば良いようなものだが、そこまでの元気は皆さん無いようです。
朴の花もよく目立つ。こちらは疑う余地がない。

北西からの冷たい風に汗に濡れた身体が冷えてくる。早々に退散。武平峠に向けてでっぱつ。

10:15 a.m. 武平峠通過。
ササユリを探しながら行く。蕾を付けている株が少ない。元々希少な花だが獣による食害が多く、株の位置を確認していたのに根元から食いちぎられていることも多い。
食害だけでなく盗掘も多い。持ち帰ってもそう簡単に根付く訳でもない。「やはり野に咲け蓮華草」蓮華草に限らず野草一般にも言える事である。
ふとすれ違った人の背中にシロヤシオを発見。根こそぎ掘起してきたようだ。なんとまあ大胆な。悪びれもせず白昼堂々と身に付けて歩いている姿に圧倒される。やはり日本人は三流民族であるようだ。

10:40 a.m. 展望岩で小休止。


11:15 a.m. 鎌山頂着。
祠に拍手の後、北側に戻り大休止。最近はここ北側の少し下がった所が定位置になりつつある。腰掛用に平たい石もリザーブしたまま。

今日も曇天、紅茶が旨い。

11:40 a.m. でっぱつ。降りは三ツ口谷から。まずは尾根コースを降る。
暫く降ったところでIお父さんが間近にある朴の花を発見。ちょっと降り木に登れば目の高さで撮影できそう。
ブタもおだてりゃ木に登る。おだてられ、乗せられやすいtanuoさんは木に登ってしまった。そして「はい、チーズ。」パチリ。

白いものと思っていた朴の花も、ものによっては赤味を帯びたものもあるようだ。それとも間近で観られ、恥ずかしくて赤味が射したのかな?

後は崩壊地の巻き道を通り三ツ口谷へ降る。

最奥の堰堤ではエゴの木が賑やか。木全体に虫の卵のように蕾が一斉にぶら下がっていた。中には開いているものも。駐車場辺りより若干時期が遅いようだ。

もう暫く行くとコアジサイが満開。

三ツ口ダムでもエゴの木の蕾が…。

降りもスカイラインは通らず、一の谷茶屋から。ホント久しぶり。

13:15 a.m. 車に帰着。
若干長めのアプローチも歩いてみればそう大した距離ではない。
今日は時間的にもまだ早い。それじゃあゆっくり温泉に浸かってから帰ろうかね。


2009年06月13日15時23分15秒 記

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