春は駈け足

スカイラインに入ると山肌がやけに明るい。
薄いピンク、鮮やかな黄緑、濃い深緑などが、
パッチワークのように織り交ざりまるで春色。
数週間前の寒の戻りと霧氷の世界に季節感覚が狂ったままだ。
鳥居道駐車場辺りの桜は既に散り果て。
先週辺りが見頃だったのだろう。
春は一週逃すだけで一気に通り過ぎてしまう。
全くもって気忙しい季節である。


20090418

一週抜けたら一気に季節が進んだようだ。Netではコブシ、アカヤシオ、イワウチワ等の開花情報が飛び交っている。肝心な時に機会を逸してしまったようだ。遅れ馳せながら二番煎じの情報でページを飾るべく出かける事にする。
先々週は大汗をかいてしまったので今日は衣替え。それでも病み上がりという事もあり長袖シャツを着てゆく。
衣替えと言いながら車のトランクには冬用品一式が入ったまま。靴も冬靴のまま。いい加減夏靴と入れ替えておかないと冬靴のソールが磨り減ってしまう。…今日冬靴の傷み具合を確認したらかなり傷んでいた。ソールの減りも想像以上。雪の少ない鈴鹿しか来ないのだから磨り減って当然か。

スカイラインに入ると山肌がやけに明るい。薄いピンク、鮮やかな黄緑、濃い深緑などがパッチワークのように織り交ざりまるで春色。いや本当に春だから当然の事。数週間前の寒の戻りと霧氷の世界に季節感覚が狂ったままだ。鳥居道駐車場辺りの桜は既に散り果て。先週辺りが見頃だったのだろう。春は一週逃すだけで一気に通り過ぎてしまう。全くもって気忙しい季節である。

6:45 a.m. 料金所跡駐車場着。
陽気が良くなった所為か既にかなりの車が停まっている。端の方に駐車する。直ぐ後ろに付いていたTさんも到着。
車の外に出て靴を履いていてもちっとも寒くない。

7:00 a.m. でっぱつ。

ここの桜もかなり散ってしまいもう葉桜となっている。スカイライン沿いの木々も黄緑色の新芽が吹き出しいかにも春爛漫。シロモジも新芽の根元には黄色の花がいっぱい付き一際鮮やかだ。
登りにかかると早速ミツバツツジのお出迎え。あちこちかなりの花付き。今年はアカヤシオも未だ見ていないのに先に躑躅を見ると何故か変な気分だ。

薮椿もあちこちに花を落としている。まだ木に付いているものをパチリ。

そして暫く行くと、とうとう発見。今年お初のアカヤシオ。

山頂付近はまだ薄いガスを纏っているがかなり上までコブシの白い花が目立つ。かなりの量だ。コブシは今日辺りが見頃のようだ。

コブシとアカヤシオの咲き乱れる中を行く。丁度アカヤシオもこの辺りが最盛期か。山頂一帯の見頃はGW真っ只中くらいか。

花の付け根に葉が一枚。インキンタムシバとコブシの違いらしいが、私には葉っぱが有ろうが無かろうがみなコブシ。
見上げるとかなり上までコブシの白い花が目立つ。今年はコブシの大当たりか。

キレットを過ぎ凹角上のコブシを確認する。昨年秋から気にしていたビロードの蕾は、とうとう裂けその先にまるでゲロでも吐き出すかのように真っ白の大きな花弁を吐き出している。「やっと咲いたか。」気になっていたものが片付き一安心。

下の方では花期を終えていたショウジョウバカマもこの辺りではまだ咲き始め。開いたばかりのバージンバカマをパチリ。名前は似てますが処女袴ではありません。猩猩(ヒヒ:エテ公の親玉)袴です。


8:05 a.m. 北谷テラス着。

マンサクももう終わり。この辺りから上はアカヤシオもまだ蕾が多い。岩稜帯からテラスまでのトラバース道辺りは蕾もまだ固い。やはりこの辺りも最盛期はGW辺りか。

8:35 a.m. 富士見岩展望台着。

やっと雲の上に飛び出したようだ。ここから見下ろす下界は雲の海。厚い雲海の遥か向こうに恵那山、中央、御岳、乗鞍、そして白山の頭が覗いている。
朝陽台への道すがら鮮やかなアザミの葉っぱが地面から覗いている。上に目を遣れば赤く膨らんだアカヤシオの花芽が木いっぱいに付いている。来週再来週が楽しみ。
朝陽台から遊歩道を行く。途中から水芭蕉園へ。スキーゲレンデの芝の中にタテヤマリンドウ。沢山咲いている。この辺りでこれだけ咲いているのなら記念碑広場辺りは足の踏み場も無いくらい咲いている事だろう。

水芭蕉も今が盛り。傍には干からびたカタクリが一輪。

遊歩道を望湖台へ。道端にはあちこちにタテヤマリンドウ。


9:15 a.m. 望湖台着。
すっかり雪が消え暖かそうなたおやかな峰が広がっている。

暖かな陽射しと柔らかなそよ風の中暫し小休止。あ〜、のんびり〜。冬ではこんなにのんびりできない。良い季節ですな〜。
しっかり寛いだ後、記念碑広場へ。
あ〜、咲いてました。それも所狭しと足の踏み場も無いくらい。

すっかり堪能し、もう食傷気味です。
その後峠道を武平へ。

アカヤシオもまだ蕾が多く、やはりGW辺りが最盛期でしょう。コブシはもう終わりかけかな。

10:20 a.m. 武平峠通過。鎌ヶ岳へ向かう。


11:00 a.m. 鎌山頂着。祠に拍手。
陽気の所為かかなりの人出。餌場を求めあちこちウロウロ。
南端リッジ上の小テラスを確保。おさんどんに取り掛かる。

今日は残量の少なくなったガスボンベを持って来た。暖かくなったので残ったガスを使い切ろうという魂胆。冬場は使い物にならないボンベも今の暖かな季節だと元気溌剌。凄い勢いで燃えている。お湯が沸くのもあっちゅうま。
二人揃って【きのこ蕎麦】を頂く。

そこに「失礼ですけど○○さんですか?」と尋ねられた。一瞬誰の事か解からず人違いだと言いそうになったが、再度聞き返し自分の事と気付く。そう自分のハンドルネームであるtanuoを忘れていたのです。皆さんtanuoとは呼んでくれないもので…。そういえば昨年末にも尋ねられた事があった。こんなしょうもないページでも見てくれている人が居るって有難い事です。
それより自分のHNを忘れるなんてとんでもないおっさんですなあ。やはり○○症がかなり進行しているようです。
急遽その御仁と御一緒する事となる。そう、今日のメインイベント【○○サクラ】鑑賞会。なんたって今日はこれ目当てで出かけてきたようなもんです。ハイ。

11:40 a.m. でっぱつ。
まずは岳峠から白ハゲへ。見ているとこの方、かなり軽快な足取り。昨年12月には雲母峰からぐるりと一周して入道まで回られたとか。かなりの健脚の様子。ロートルtanuoさんにはとても真似できません。また国見不動谷の旧山岳寺跡からヤシオ尾根を上がり、御在所、鎌、馬の背尾根から現在の山岳寺へと繋いだ事もあると仰る。やはりtanuoさんには真似できません。見るからに団塊世代の頑張り屋さんといった風貌。同じ団塊世代末端でもtanuoさんは根っからのチャランポラン。昔、山をやってる連中っていうと大体が私同様チャランポランなヤツばかりでした。いや「それはお前だけだ。」と仰るむきもあろうかと…。私のようなチャランポランも結構居たって事に訂正しときましょ。

暫く降るとまたまた今年の初物発見。イワウチワで〜す。早速お相伴?に与かる。

たった一週間来なかっただけで随分季節に先を越されてしまった感がある。ほんとこの時期は一週間たりとも見逃せない。
それでは暫く馬の背尾根の春をお楽しみください。

アカヤシオ、コブシの中を行く。シャクナゲの花芽もかなり付いており5月半ばが楽しみ。このまま尾根を辿りたい誘惑に駆られるが、メインイベントは沢筋にあり。途中から谷へ降りる。
谷に入ると流石にイワウチワが多い。あちこちに飽きるくらい咲いている。

そしていよいよ初物発見。さすがTさん、目が良い。いつも10円玉が落ちていないかと目を皿のようにして見ているだけの事はある。Tさんの皿の目に感謝。

メインイベントの後は水温む頃の沢歩き。

アルビノ猩猩を発見したりいろいろ楽しませてくれます。
そして堰堤上ではまた変わったものを発見。犬かと思ったら日本カモシカ。それもまだ子供。動けなくなったのか地面にうずくまったままじっとしている。刺激しないようにそっと遠回りする私をじっと見つめている。
「そんなに見ないでよ。僕にどうしろって言うの?」私ゃ無力な傍観者。何もしてあげられないし、してもいけない。一期一会でハイさようなら。


13:15 a.m. 駐車場着。
道路脇に白い椿を発見。今まで全く気付かなかった。よく見ると赤い斑が入っている。こんなものまで見つけるとはTさんの目は全く大したものです。

さあて今日は大汗をかいてしまった。涼風に吹かれながら車外でお片付け。
本当に良い季節になりました。温泉で汗を流した後は窓全開で春の日ドライブでも楽しみながら家路に就こう。

2009年04月18日23時15分00秒 記

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