一足飛びに春

嬉々としてルンゼに飛び込む。
硬い雪にツァッケがよく効く。
最初の急斜面を降りきると傾斜も緩む。
緩い筈だ雪がない。今年は雪が少なかったからなあ。
ガチャガチャと露岩を掻き分け下の雪渓へ。


20090228

近頃は暖かい。いくら明日から3月と言っても今日はまだ2月である。これが2月の気温かあ?
とはいえこのおかげで起きるのが楽である。今朝も目覚めついでに若干早く起き出してしまった。
別に是が非でもという訳ではない。毎週末の御在所通勤も惰性で続いているだけである。メタボ予防になるなら他事でも全くかまわないのだが。
夜の間にパラついたのか車の上には水滴が。凍りもせず濡れたままとは、これが2月かあ?
車の外気温表示は+2.5℃。暖房が入ってなくても気にならないくらいの暖かさである。これが2月かあ?

6:50 a.m. 湯ノ山最奥の駐車場着。
正面の奥には早々とTさんの車。お早いですなあ。
車を停め仕度にかかるとIさんもやってきた。皆さんよく続きますなあ。


7:05 a.m. でっぱつ。わいわいがやがやお喋りHike。
暫く行くとIさんがマンサクが咲いていると教えてくれる。先週には咲いていたと言う。家のももう咲いているのだろうか。先週の日曜はまだだったように思う。週日は庭に目を遣る時間も無いからなあ。山の木が咲いているのなら家のもきっと咲いている事だろう。

尾根に出ても風がなく穏やかな天気だ。登りで汗まみれ、汗が沁みて眼が痛い。
今日は曇りの筈が抜けるような青空。雲の欠片すら見当たらない。

下界を覆う薄雲の上に御岳、乗鞍が頭を出している。こんなに穏やかな晴天ならスキーでも良かったかな? いや先週行ったばかりだった。
この辺りも先週は若干の積雪があったそうだが、今日はすっかり消えてしまった。残っているのは硬く締まった根雪だけ。これが段差を埋め、乗っても踏み抜く事もないので至って歩き易い。
Iさん夫妻は先週は三ツ口谷左股を降ったそうだ。雪が軟らかく難儀したそうで、今日の締まり具合なら雪の状態も良いのではないか? とまた狙っているようだ。

8:05 a.m. 北谷テラス着。
さすがにここのマンサクはまだ蕾のまま。先もまだ割れてもおらず、固く身を閉ざしている。


8:20 a.m. 岩稜帯着。本当に雲ひとつない快晴。東の方は少し霞んでいるが他は凄くクリア。
釈迦ヶ岳の奥には巨大な白山の山塊が真っ白。養老の上には朧気に御岳、乗鞍。

右に巻いて行くとべったりと透明氷。如何にも早春の風物詩。 テラスまで回り込み、下界を見下ろす。ん?ゴルフ場傍の用水池が凍っている。今朝は冷え込んだのかな。
御池山頂一帯も白い所が多い。


8:45 a.m. 富士見岩展望台着。

朝陽台へ。
山頂一帯はガラス細工がいっぱい。樹枝に付いた霧氷が透明氷になったのか、それともこれが雨氷なるものなのか。私ゃ美しさに感動し「うひょ〜。」気分もとってもクリスタル!

遊歩道を行くと先程よりももっと綺麗なのを発見。辺り一面雨氷の花盛り。「うひょひょ〜。」


9:20 a.m. 望湖台着。久しぶりに見る雨乞岳の勇姿だ。

小休止の後、少ない雪を辿りながら記念碑広場へショートカット。ズタズタに雪が途切れ倒れていた笹も起き上がり始めている。こんなところ通れるのも今日が最後かもしれない。
そのまま峠道へ。ここも今シーズンは近道ばかりしていた。今日くらい正規の道を辿ろう。そしてチロリン村南の広場へ出る掘割も斜めにショートカット。が、雪が少なく半分薮漕ぎ。
峠道の雪も上の方で残っているだけ。すぐカラカラの夏道が姿を現す。後は雪のない道をひたすら降る。

10:10 a.m. 武平峠通過。鎌ヶ岳へ。
残っている雪もしっかり締まり踏み抜く事はない。この分なら左股の雪の状態は良さそう。但し残っていればの話だが。

10:40 a.m. 展望岩着。
芽吹き始めた木々の向こうに端正な姿の雨乞岳。ん?左股の下降点辺りも結構雪が残っている。これなら大丈夫そう。


11:00 a.m. 鎌ヶ岳山頂着。

さあ、お昼の大休止と行きましょう。へっへっへ〜。今日は新品のガスボンベを持って来ました。ここ暫く低温により燃焼パワーがお粗末だったので。
でも今日のように暖かければ残量の少ないボンベでも問題なかったりして…。
点火するとゴーっという大きな音。やはり新品ボンベは音から違う。
そしてメインディッシュは趣向を変えてマルちゃん豚カレーうどん。偶にはカレー味も良いものです。
暖かな陽射しを受け山頂でのお食事タイム。雑談にも花が咲きます。これで花粉が飛んでなきゃ最高です。

食事も終わり、皆さん下降の身支度を始める。私ゃスパッツも無しで行こうかと思っていたのですが、「山をなめちゃいかん。」と言う事でスパッツを着けついでにアイゼンも。いつも持ち歩いているだけなので偶には着けてみましょ。今シーズンこれが最初で最後になるでしょうが。

11:40 a.m. 出発。アイゼンのツメで地面をほじくりながら行く。大袈裟だなあ。

降り始めは全く雪無し。もう泥のダンゴがアイゼンに付き始めた。
が、それも直ぐ終わり雪が現れ始める。皆てんでバラバラに雪原に入り降り始める。雪は少ないがまだ笹も寝たまま。広い斜面を雪を拾いながら下降点へまっしぐら。
下降点は雪が少ない割りに傾斜が緩い。昨年9月のゲリラ豪雨でここも崩れたのだろうか。皆さんがびびるくらいの傾斜を想定していただけにチトあっけない。それにアイゼンは正解だったかな。この硬さじゃあ踵が刺さらん。
嬉々としてルンゼに飛び込む。硬い雪にツァッケがよく効く。
最初の急斜面を降りきると傾斜も緩む。緩い筈だ雪がない。今年は雪が少なかったからなあ。ガチャガチャと露岩を掻き分け下の雪渓へ。

その下も所々雪が切れ露岩が顔を出している。こんな所に激突するとただでは済まない。

ここを過ぎると傾斜も落ち露岩もなくなる。だが、だんだん雪が軟らかくなり所々嵌り込むようになる。おまけに谷芯はかなり雪が薄く流れが覗いている所もある。右岸側斜面寄りに駆け下る。この傾斜、堪りませんねえ。
童心に戻り走り回っていたら写真を撮るのを忘れていた。いつも同じ事をやらかしています。まっ、いいか。
お楽しみはあっちゅうま。もう出合です。雪の残っている右岸側の隣のルンゼを滑り降り終了。
後は三ツ口谷の雪原をズボズボやりながら降りて行く。雪も尾根コース分岐辺りでなくなり、もうズボズボもなし。

三ツ口ダムにも満開のマンサク。

春の陽気の中を行く。水ももう温んでいるような気配。


13:05 車に帰着。

意外に早い帰還です。そうか今日は降りが速かったからなあ。
今日はまるで4月の陽気、谷の雪もよく締まっていたし、充分楽しませて貰いました。
ああ、もう楽しみが無くなってしまった。来週からどうやって生きてゆけば良いのだろう。


Post Script
帰宅後庭のマンサクに目を遣ると、おお、咲いてるじゃないですか。
まだ開いていない蕾も多く5分咲きくらいです。家のは遅いのかなあ。日当たりは抜群なんだけど。

サンシュユもやっと咲きかけ。もう暫くするとこのひとつひとつの花が全て開きグンと華やかになります。

足元にはクロッカスやクリスマスローズ、etc.etc.



2009年02月28日23時00分00秒 記

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