2009初滑り

こうなったら高速パラレル。
チマチマ小回りなんてバカバカしくってやってらんねえ。
ギューン、ギューンと切れ上がってゆくこの感触。
ゴーという風切り音。跳ね返ってくる板の感触。
ああ、やっぱりスキーはこうでなくっちゃ。
先ほどのチマチマ滑りなんてやはりスキーじゃない。


20090103

二日の夕方Auちゃんにスキーの板を入れてみた。我家の四駆はもうAuちゃんしかいない。好むと好まざるに拘らずスキーに行くならもうこれしか無いのだ。
リアシートを半分倒し、トランクから斜めに入れる。助手席を前へ移動させなくてもなんとか入る。この板長いからなあ、短めのサイドカーブのきついのが欲しいなあ。と言いながら勿体ないから買わないのである。この板が使えなくなったらスキーも止める事になりそう。
エッジで室内を傷付けないようにタオルをあてがってみる。「うん、これなら大丈夫。」
ただ様子を見るだけのつもりだったが、板が入る事が解かったらスキーの虫が騒ぎ出す。「明日は初滑りに行こうっと。」
そうと決まれば準備に大忙し。ワックスの欠片を出してきて久しぶりにホットワックス。コルクが無いのでまたまたコルク製のコースターでキコキコ。
次は押入れを家捜し。ウエア、アンダー、ソックス、手袋、ゴーグル、帽子、…。あっタイツ(CW-X)が無い!仕方が無い、子供のを借りて行こう。二人とももうスキーには行かないようだし貰っちゃうか。
てな訳で1月3日は急遽スキーの日とあいなりました。

1月3日 3:40 a.m. 自宅出発。
車の外気温計は−2℃ 思ったより気温は高いが窓は真っ白のガリガリ。アイスレザーで霜を掻き取りでっぱつ。
30分早いだけで混み具合は全然違う。やはりこれくらいに出ないといけないな〜。

三岳村の信号を右へ折れる。元橋からずっと前にいたオフローダーがやっと道を譲ってくれた。(別に煽ったりしていません。)その後は快調に走るが欅の湯の辺りで全面通行止めの看板。仕方無く別荘地まわりで行く。えろう遠回り。なんとなく嫌な予感がする。これがケチの着き始めのような…。
木曽温泉から登りにかかる。この辺りから雪が出始めるがAuちゃんは快調に高度を上げて行く。

6:50 a.m. 御岳ロープ駐車場着。
既にかなりの車が停まっている。車を停めトイレへ。かなり風が強い。細かな雪が降り続いている。「ゴンドラ動くかな?」
車に戻り暖房を入れたままオーディオを聴きながら暫しまどろむ。時折強風で車が揺れる。東側の天気は良さそうだが御嶽山はすっぽりと雲を被っておりそこから強風と一緒に細かな雪が吹付けている。
ふと目覚めると時刻は7時30分。ぼちぼち仕度でもするか。
オニギリを頬張っていると案内放送。なになに? 強風の為云々? やっぱりな〜。

8:00 a.m. 仕度を済ませセンターハウスへ。リフト券売り場ではなにやら説明の為凄く時間がかかっている。何々、第一リフトしか動いていないって? まあそのうち動くだろう。なんたってここはゴンドラはよく止まるがリフトが動かなかった事はいまだかつて無い。と高をくくりシニア券を買う。
スケーティングでリフト乗場へ。乗場はまだガラガラに空いている。そしてまずは一本め。
「う〜、寒い!」風が強くおまけに細かな雪が吹付け顔が痛い。そしてリフトの遅い事! 極超微速ペアリフト!
やっとの思いで終点へ。ここならストレッチの必要も無いだろう。というか寒くてそんな悠長な事やってられない。さっさと滑り出す。林道との合流点手前の段差でゲレシュプ! そのまま一気に乗場まで。あっという間に到着。「えっ、また寒いのを我慢するの?」仕方が無いこれしか無いのだから。
2本目はクローチングで一気に。多少暖まるがまたリフトで冷え切ってしまう…。
乗場が混み始めていたようなので、今度は時間をかけてゆっくりと滑る。乗り場に着くと長蛇の列。ゲレンデを横切り反対側まで列は延びている。そして第二リフトはまだ動かない。こんなバカな事ってあって良いのだろうか。
今日のお客さん全員がこのリフトに集中するのである。嫌になっちゃう。待つのも嫌だし寒いのも嫌だし…。「休憩所で暖を取ろう。」
時刻はまだ9:20 a.m. 食堂で日向ぼっこ。今日は中央も雲の中か。
反対側(ゲレンデ側)は御覧の有様。リフト待ちの列がゲレンデを横断しその最後尾は上へ伸びている。

10時まで待って上のリフトが動かなかったら帰っちゃおうかなあ。その前にリフト売り場で嫌味のひとつも言ってやろう。往路の遠回りでの予感はこれだったのか。

10時を回ったが相変わらず動いているのは第一リフトだけ。券売所でリフト稼動の予測を聞いてみるが解かりませんの一言。「こんなもん詐欺だぞ。」と言いたいが相手は自然。ただゴンドラでの死亡事故もあり、以前よりリフトの運行制限も厳しくなっているように思う。今までならこれくらいの風でも動かしていた筈だ。
リフト券を払い戻してくれる訳も無いし、さんざん今までシニア券で元はとっているのだし、今日はスキー場への奉仕の日と割り切る事にする。
それじゃあ、リフト待ち30分を体感してくるか。20数年前は30分待ちなんてザラにあったものだ。
板を履き最後尾へ。あれ、並び方が変わっている。乗場付近で綴れ折り、それからリフトに沿い上へ繋がっている。スケーティングでゼーハーゼーハー、ハの字歩きでゼーハーゼーハー、最期は蟹さんゼーハーゼーハー。
あ〜良い運動になった。おかげで正月に備蓄した脂肪が少しは減ったかな?
最後尾に並びリフト待ち。

並んで待っているとまだまだ続々と登ってくる。

暫く進み後を見ると長蛇の列がまだ伸びて行く。そして前もまだ遥か先まで続いている。

こうやって待つのも本当に久しぶり。昔の情景が浮かんでくる。そうそう、こうやって横滑りしながら進んでいたんだよなあ。
綴れ折りを通過。「リフトは外」って法則があったなあ。「鬼は外」をもじって言っていたが進路カーブの内側は長い板が邪魔で上手く回れない人がいてどうしても遅くなる。そのスキに外側から追い越して行けるのである。 紳士であるtanuoさんはこの年でそんな事はようやりません。おとなしく前の人が行過ぎるのを待っています。
こんな感慨に耽る事が出来るのもこの混雑のおかげ。偶には良いものです。四半世紀前を思い出しながらそれを楽しみましょう。
結局30分は待たずに済んだが限りなく30分に近い待ち時間だった。折角乗ったリフト。そう簡単に滑り降りてなるものか。チマチマ滑りながら降りてまた最後尾に並ぶ。チマチマ滑りもまた楽し。そしてまた30分待ち。
その途中で案内放送。やっと第二リフトが動くそうだ。じゃあこのまま乗り継いで上へ行きましょ。

第二リフトを降りると雪煙が渦を巻いている。何度も止まりながらやっと辿り着いたのである。寒かった〜。死ぬかと思った〜。

林間コースへ行く人達と別れ手前のパラレルバーンへ。リフトに乗っている時にシャーという凍っているような音が聞こえていたので、まずは様子見で小回りから。ところが締まった良い雪。こうなったら高速パラレル。チマチマ小回りなんてバカバカしくってやってらんねえ。
ギューン、ギューンと切れ上がってゆくこの感触。ゴーという風切り音。跳ね返ってくる板の感触。ああ、やっぱりスキーはこうでなくっちゃ。先ほどのチマチマ滑りなんてやはりスキーじゃない。
そして第二リフト乗場は…、もう混み始めている。慌てて最後尾に並ぶ。
またもや何度も停止徐行の繰返し。暇を持て余し、写真でも撮っておこうっと。

そして次に降りてきた時にはここも長蛇の列。こりゃ堪らん。下まで行っちゃお。おしっこもしたいし。これだけ冷えれば近くもなります。
下まで来ると御嶽山も少しは姿を見せ始めた。

第一、第二を乗り継いで遊ぶ。中央もだんだん姿を現し始めたようだ。


12:30 本日これまで。
早く帰って来いと言われていたし、早く温泉で身体の解凍をしたいし。
車に戻り片付けていると、若い兄ちゃんが話しかけてきた。
「もう帰られますか?」
「リフト券かい? 上げるわ。シニア券だから顔を隠した方が良いよ。」
本人以外は使用不可という決まりですが、少しくらい良いでしょ。それに今日はスキー場もしっかり節電できた筈だし。
さあて早く欅の湯へ行こう。


以下おまけ。今日は写真が少なかったので。

降りてからこんなに綺麗に晴れるなんて、ほんと今日はケチの付きっぱなしですな。


2009年01月04日00時20分00秒 記

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