初雪Hike

だんだん足が沁みてくる。
この靴濡れた所を歩くとすぐズクズクに足が濡れてしまう。
来週は冬靴に変えなくっちゃ。


20081122

無情に鳴り響く目覚まし時計。
「う〜、眠い。こんなクソ寒い中御在所なんぞ行ってられっか!」
とは言うもののおへその周りのメタボちゃん。なんとかしなきゃならない。恋しいお布団と涙の決別。口の卑しさを取るか布団の恋しさを取るか二者択一を毎週末迫られているのである。可哀想なtanuoさん。
しかしまあめっきり寒くなったものだ。ついこの前まで暑い暑いと言っていたのに。(毎年同じ事を口にするボケ老人のtanuoさんでもある。)
今日は冬物に着替えてお出かけ。もしかしたら雪とまみえるかもしれない。それを唯一の楽しみに、惰眠の誘惑をかなぐり捨てていざでっぱつ。
「アチャー。」車の窓にベルグラが…。また家に入りお湯を沸かす。「寒い筈だわ。」

6:55 a.m. 旧料金所跡駐車場着。既に5-6台の車が停まっている。このクソ寒い中よくいらっしゃいますなあ。
道中は星がはっきり見えるほど晴れていたのにこちらは少し雲っている。道路も雨上がりのように濡れている。藤原、竜と山頂付近が真っ白だったので御在所にも多少おこぼれがあるはず。それなら当然グラサンで。

7:15 a.m. 準備万端いざでっぱつ。

スカイライン入り口は未だ紅葉が残っており、朝陽の赤い光線で燃えるような鮮やかさだった。駐車場の横の楓も良い色だが如何せん朝陽がまだ当たらない。上空の雲が邪魔をしているようだ。

駐車場のはずれには何かの工事? 山仕事用のモノレールがいつの間にやら設置されていた。植林でもするのかな。

登りに掛かると木の枝から雨だれが降り注ぐ。時折風に煽られ土砂降りのように降ってくる。霙でも降ったのかな。
木々の幹をその雫が滝のように流れている。樹幹流と言われるものだ。
競い合うように、より高くより広く枝を伸ばし陽光を捕らえる事は誰しもが知っている事だが、この広く延ばした枝はその為だけではない。貴重な天からの水をより多く自らの根元に取り込む為でもある。末端の枝で捉えた水を枝から幹へと導き隣の木に取られないよう自身のすぐ傍に導いているのである。
こんな姿を見ると、たとえ植物には神経細胞なぞ無くとも、明らかに自らの意思を持って生きているように思えてくる。単に歩き辛いからと意味も無く木を傷付けている人もいるが、こうやって懸命に生きる為の努力をしている事も知って頂きたいものである。

暫く行くと山頂付近のガスが薄くなり薄化粧の御在所が顔を出す

小雨?がぱらつく樹林帯を抜け尾根筋に出るとチラホラと融け残った雪が現れ始める。そして背後にはこれまた薄化粧の鎌ちゃんが。容姿端麗、容姿端麗。

だんだん足が沁みてくる。この靴濡れた所を歩くとすぐズクズクに足が濡れてしまう。来週は冬靴に変えなくっちゃ。

8:10 a.m. 北谷テラス着。

いつのまにか小雪が舞い始めた。ちゃっぷい、ちゃっぷい。ジャケットでも出すか。ついでに手袋も。風の無いところで小休止。ついでに蜜柑でも。自家栽培の蜜柑です。お金がかからず助かっています。


8:45 a.m. 富士見岩展望台着。

朝陽台経由で遊歩道を行く。雪景色は有難いが欲を言えばお日様にも顔を出して欲しい。でないと灰色一色で景色が暗い。ネクラのtanuoさんが尚更暗くなる。

アゼリア横の人工氷瀑はもう出来かけている。ここ数日冷え込んでいたからなあ。

一本杉を過ぎ峠道に差し掛かる所の降り坂、カモシカ?の足跡。なんとスリップしているではありませんか。つい笑っちゃいました。滑った後周りを見回して誰もいない事を確認したのだろうなあ。誰かに見られていたら照れ隠しに笑って見せたのだろうか。

峠道を行く。これくらいの薄化粧が丁度良い。美人は薄化粧でも充分綺麗なのである。

展望台まで降りてきたら丁度雲が薄くなり陽光に輝く伊勢湾が望めた。多少ガスが残っているがこれがまた風情があって良い。ついでにしょぼい霧氷もパチリ。


9:40 a.m. 武平峠着。

おしっこをしてきてオニギリでも食うか。これも昨日買った閉店前の見切り品。貧乏人は貧乏人らしく賢く生活せねばならない。でもかみさんにたかられてたんじゃ節約にはならないか。
靴の中がベチョベチョで冷たい。足の裏がしもやけになりそう。そんなこんなで今日もここからエスケープしようかと思っていた。そこへ滋賀県側から夫婦連れが上がってきた。滋賀県側は車が入れるのかな? なんて思い、
「どちらからですか。」
「あっちから。」と三重県側を指す。
「トンネル通って?」
「うん、それであっち側の景色を見て。」
面白い事をおっしゃる小父さんだ。あっち側なんてガスで何にも見えないのである。まあ興味本位と言ったところか。三滝川沿いの登山道から来たそうだが、やはり所々道が無くなっていたとの事。
時刻はまだ10時前。今から御在所へ登る人もいるのである。この時刻にここからエスケープなんてあまりにも軟弱すぎる。この小父さん夫婦、明らかに私より年上である。「しゃあない、鎌まで行くか。」先週もカズラ谷往復のみ。へその周りのプヨを追い出す為にも行くしかないでしょ。
合羽のズボンを履き、足の濡れに備える。

ぷーよ、ぷーよぷよ、メタボの子
おへその周りに住み着いた
ぷーよ、ぷーよぷよ、メタボの子
まんまるお腹のtanuoさん

9:50 a.m. 鼻歌交じりに歩き始める。

武平峠付近では明るくなりかけた空も展望岩まで来るとまた鉛色に。
鉛色の空と暗い山肌に挟まれたその間に明るく輝く伊勢平野が望める。


10:20 a.m. 三ツ口谷源頭部着。
岩のタイルの目地をかたどった雪の白さが綺麗。やはり薄化粧って良いなあ。


10:40 a.m. 鎌ヶ岳山頂着。

祠に拍手の後南面へ。
久々にツェルトを引っ被って濡れものを乾かしたいが、リザーブシートは草茫々。暫く使わない内に草に侵略されてしまった。まあ良いか、そう寒くもないし。邪魔な草を足で踏み付け場所を確保する。青天(実際は曇り)でカップラーメンでも頂きましょ。


11:00 a.m. でっぱつ。
今日は長石谷から。岳峠から谷へは暫くの間降りてなかったから。
沢筋まで降りてくると少し様子が違う。やけに明るいのは葉っぱが落ちてしまったからだけではない。繁茂していた下草がごっそりと洗い流されている所もある。その上に落葉が積もり踏み跡を隠しているので、全く知らない所を歩いているような錯覚を覚える。
「へ〜、おもろいやんけ。」やはり同じ所ばかりじゃあ飽きてしまう。偶には違う所へも行ってみなきゃあ。…同じ所なのに別の所のような気分にさせてくれる自然の置き土産に感謝。

以上、晩秋の長石谷散歩でした。まだまだ紅葉が綺麗で晴れの日の光線が恋しい沢歩きでした。


12:50 車に帰着。
朝は日が差しかけていたのに、この時刻でも曇天のまま。結局今日は終日曇天だったようです。
だんだん天気運が悪くなっていくような…。

さ、早く温泉に浸かって足の裏のしもやけを治そう。


2008年11月22日20時10分00秒 記

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