一週抜けて久しぶりの御在所通勤。
天気は良いが霞か雲か、鈴鹿の山並み雲隠れ。
それでも山が近付くとぼんやりと霞の中にその姿を現し始める。典型的な春の天気だ。
6:55 a.m. 料金所跡駐車場着。
山はもうすっかり初夏の装い。外で仕度が出来るって有難い。なによりもこの爽やかさが最高である。
今日はやっと夏靴に替えてきた。久しぶりに履くこのボロ靴、型崩れと硬化で足が痛そう。今日は軽く足慣らし程度にしておこう。
7:05 a.m. 出発。今の時期は爽やかで良い。もうすぐ地獄の夏がやってくる。あの暑さだけはどうにも我慢ができない。冬の冷たさも我慢ができない。春と秋だけが私が生きられる季節なのである。
山肌の新緑が眼に沁みる。この鮮やかに萌える緑が好きだ。
春霞に朧げに映る景色がまた良い。このなんとなく眠気を誘うようなけだるさが春の風物詩でもある。
尾根筋に出た辺りから足元にはイワカガミ、頭上にはシロヤシオが現れ始める。
シロヤシオはこの辺りではもう終わりかけ。殆どの花弁が草臥れている。
7:55 a.m. キレット着。
8:05 a.m. 北谷テラス着。
シロヤシオも咲いているが精彩を欠く。傷んでいたり、花付きも悪い。先々週がアカヤシオの最盛期だったからまだ少し早いように思うが、この草臥れようは一体なんなのだろう。
それに反してタテヤマリンドウ、イワカガミだけが気をはいているようだ。
8:25 a.m. 岩稜帯着。
北側へ回り込むと驚く程沢山のタテヤマリンドウ。数年前からめっきり増えたように思う。山頂のものが進出してきたのだろうか。
8:40 a.m. 富士見岩展望台着。
朝陽台経由で望湖台へ。
山頂一帯のシロヤシオは殆ど花を付けていない。まだ早いのか花付きが悪いのか。まだ早いと思いたい。地面にはまだアカヤシオの花弁が散乱して真っ赤になっているのである。如何に早くてもそれは無いでしょう。
9:05 a.m. 望湖台着。
記念碑経由で峠道へ。
うわっ、すげー。この辺りも年々増えて行くようである。
以前はこんなに無かった。4-5年前だろうか、遊歩道脇にタテヤマリンドウと表示した案内板と数株が植えられていた。きっとどこかから移植したものと思われる。以来御在所に根付いたようでどんどんその数を増やしている。どうみても人為的なものだが、そのおかげでこうやって毎年眼を楽しませてもらえるのは有難い。(一方で駆逐されてゆくものがあるかもしれない。)
御在所は高度が低く栄養も豊かなのか、粒のでかいのが増えている。また色の濃いものも増えている。こうやって種の適合と変異を続けているのである。インフルエンザウィルスほどではないが、身近に進化が感じられる良い例でもある。
峠道に入るとイワカガミが迎えてくれる。
これも年々増えているように思う。寒い所、痩せた土質にも適応し逞しい植物である。
9:45 a.m. 武平峠通過。
振り向くと降ってきた御在所南面の新緑が綺麗だ。
爽やかな初夏の風を受けながら鎌ヶ岳へ向かう。
新緑の光りのシャワーを浴びながら行く。アカヤシオの五葉もすっかり開ききり周りの景色を緑に染めている。
いやそれだけではない、シロモジも恐竜の足跡がすっかり開いている。見上げればミズナラも皆透過光に輝き初夏を演出している。
10:10 a.m. 展望岩着。
三ツ口谷源頭部を行く。この辺りのシロヤシオはいつも木全体が真っ白になるくらい花が付くのだが、今日は全く目立たない。良く見ると咲いていることは解かるが葉の緑に隠れてしまっている。やはり今年は不作だ。
源頭部辺りからまたイワカガミが目立ち始める。
暫く行くと西側斜面にミツバツツジ。まだ咲いてるのか、と斜面下方を眺めながら行くと、真っ赤なかたまりを発見。石楠花である。もうこの高さまで咲いているのか。それにしては左股ドンツキが染まっているのが御在所からは見えなかった。
きっと未だなのだろうと思い、今日は白ハゲから下の石楠花見物にしておく。
10:35 a.m. 山頂着。
祠に拍手の後、南側で燃料補給。
10:50 a.m. でっぱつ。
岳峠を過ぎ尾根道を行く。毎度の事ながらここはイワカガミが多い。
早い時期ならショウジョウバカマ、それが過ぎ暫くするとイワカガミとタテヤマリンドウ。そして石楠花も。と言いたいところだが今日はさっぱり。
ところがエライものを発見。
やはり生き物は淘汰の為の飽くなき挑戦を続けているのである。
そしてまたイワカガミの連続。もう食傷気味。
11:30 a.m. 白ハゲ着。う〜ん、新緑が眼に沁みる。
そしてまたイワカガミの連続。
そしてやっと現れました。
しかしどれもこれも皆大年増。薹が立ったものばかり。ロリコンのtanuoさんは年増は苦手なのである。ああ、今年は大不作。シロヤシオも大年増、石楠花も大年増。17-8の花も恥らうロリータの石楠花が見たい、シロヤシオが見たい。無いものねだりの子守唄。
ラピュータの木も葉が生い茂っている。「あっ、こりゃ駄目だわ。」 やはり今年はもう時期が過ぎてました。
見上げれば新緑のシャワー。こんなに葉っぱが出てるくらいだから花が終わっていて当然。ときどきシロヤシオも現れるがやはり花付き最低。
12:15 長石谷に降り立つ。後は光りに満ち溢れた谷歩き。
湯ノ山からの取付道に出るとタニウツギが満開。もうそんな季節なんだなあ。チョット早い気がしないではないが。
そしてヤマツツジも。
その下にはタラの芽。もう大きく伸びている。そうかもうこんな季節なのか。
13:05 車に帰着。
やはりボロ靴の所為で足が痛い。1-2週間続ければそのうち慣れるだろう。
まるビ親爺は足を靴に合わせるしか無いのである。
さあ、温泉温泉。足の痛みの湯治に行かなくっちゃ。
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