若葉の頃(新緑の御在所)

濃いガスに湿気を帯びた新緑が瑞々しい。
一瞬空が割れ、青空の窓から陽光が射す。
新緑がまるで生き返ったかのように光り輝く。
この躍動感!
これこそが新緑の季節だ。


20070602

今日は雲が多い。西の方は薄暗い。
23号線に入ると大型トラックが多い。流れも悪い。右側車線をトラックと同じペースで走っている車。気配り出来ない枯葉マーク。「しゃあねえな。困ったもんです。ハイ。」
スカイラインに入ってからも遵法闘争車。こんな速度で走られると燃費も悪いし草臥れたエンジンも可哀そう。「しゃあねえな。困ったもんです。ハイ。」

蒼滝橋手前にはIさんの車。身振り手振りでトンネル向うに停める旨知らせる。
こっちはまだ1台しか停まっていない。

7:00 a.m. 蒼滝トンネル駐車場着。急ぎ仕度をして、7:10 a.m. でっぱつ。
裏道入り口で合流しザイルを預かる。
毎度毎度預かるのも面倒だし、僕も買っちゃおうかな〜。買うならやはり9mm 40mだよなあ。Netで調べるとエーデルワイスの防水性が高い方(スーパーエバードライとかいう)でも¥15,350. 昔と比べて廉くなったものだ。
いや、それより先に靴をなんとかしなくっちゃ。クレッターって今は売ってないのかなあ。ペタペタ靴じゃあ雪渓の上を歩く訳にはいかん。あんな融通の効かんもんしか売ってないなんておかしい。そんなだから山屋人口が減るのではないか。…なんだかんだと愚痴が言いたい年頃なのである。
このボロ靴、ソールの張替えに出すか。その間はまた運動靴で登るか。

スカイラインから入った舗装路を行くと道端にカキツバタ。誰かが植えたのだろうか。
アヤメとカキツバタの違いは、アヤ(網目)のあるなしだったっけ、それとも何かの高さが違っていたんだったっけ?
植物には門外漢のtanuoさんなのである。まっ何でもいいわ。名前なんて勝手に人が付けたものだし。


8:00 a.m. ピョンの耳着。バットレスは雲隠れ。ガスが低く垂れ込めている。東の雲の割れ目からは日が射している。おかしな天気だ。Iさんはチョット不安げだが、パラつく程度なら行っちゃえ行っちゃえ。
日当たりの良い所にはタニウツギが満開。


8:25 a.m. テストストーン着。ボロ靴の滑り具合確認の為チョットお稽古。
う〜ん、よく滑りますなあ。爪先の部分はビブラムを通り越しアイガメまで擦り減っている。ビブラムのパターンも無くなりスリックタイヤである。彫刻刀でサイプでも入れてやるか。

湿気を孕んだ風が冷たい。ガスの流れも速い。谷を東から吹き上げている。風向きからするとあまり良い傾向ではない。降り出す前にササッと片付けてしまおう。
という事で、今日はクラックのみならずチムニーもパス。なにもかもパスっていたら登るとこあらへんやん。
でもパスって正解。巻き道にはイワカガミの群落。ええ〜、前尾根ってこんなにいろんな花が咲いてたの?
何年も通い詰めだったのに、全く何処を見てたのやら。

そのままノーザイルでP-5を通過。まあこんなもんでしょ。
P-4手前でアンザイレン。ふと前の岩を見ると、イワカガミが小さなクラックに根を張り、健気にも花を付けている。あっ、その隣にも、またその向うにも。
そこら中にいっぱい咲いている。岩に咲くからイワカガミ、鏡の葉っぱでイワカガミ。昔からこんなに岩の上に咲いていたのだろうか?

そのままコンテでビレイポイントまで。まあこんなもんでしょ。
P-4はホールド、スタンスともに豊富でどこから行くか迷うくらいどこからでも行ける。が、Iさん曰くピーク手前の最後が身動きが出来なくなるとか。見てると狭い所に入り込んでいる。人の心理として狭い所に入りたがるもののようである。外側からフェイスを行くようにすると快適かつ簡単なものである。登り終えたところで中尾根1ピッチ目のクラック出口の話をする。あそここそ外に出ないと絶対に登れない所だ。なんて言いながら私も人の事は言えない。やはり気が付くと狭いところに入り込んでいるものである。

最後のピッチ、P-3。ここのチムニー、クラックが最も岩登りらしい所。高度感もあり快適だ。
そのままピークを越えヤグラのコルへ。登攀終了、道具を片付け小休止、燃料補給。
ここまで水一滴すら口にしていなかった。曇り空に冷たいガスが流れ冷ンヤリとして快適だった。やはり夏の岩場は雲っているくらいの方が暑くなくて良い。

取り付き辺りで聞こえていた声は1ルンゼから一壁の方へ行く人達のものだったようだ。前尾根には誰来ていない。
ペタペタ靴の人達は雨が降りそうだと来ないようだ。降りだしても直ぐ引揚げられる一壁にしか行ってない。
そうか、やはり今の時代御在所通いするのはインドアクライマーばかりなのか。岩登りはペタペタ靴じゃなきゃやっちゃいけないと思っているのかな。山靴でいろんなシチュエーションが楽しめる事をご存知ないとみえる。そういえば冬でもアイゼンで登っているひとは滅多に見なくなったからなあ。
全くもって、お寂しまる、である。

巻き道からヤグラの隣の岩塔へ。菰野の町の方には日が差しているのが見える。

濃いガスに湿気を帯びた新緑が瑞々しい。
一瞬空が割れ、青空の窓から陽光が射す。
新緑がまるで生き返ったかのように光り輝く。
この躍動感!
これこそが新緑の季節だ。

休憩の後、尾根通しに裏道へ。昔は大抵ヤグラのコルからは藤内沢へ降りるか前壁へ降りるかで尾根通しの道を行く人は滅多にいなかったが近頃では大抵この尾根を通り裏道に抜けるそうだ。そういえば昔に比べ踏跡もしっかりしているし裏道近くの笹薮も切り払われている。
それでも一般道に比べ人の通りが少なく足元にはリンドウ、イワカガミなどが咲き乱れている。

11:00 a.m. 裏道に合流。

相変わらず天気ははっきりしない。薄日が差したかと思うとまた曇る。じゃあ今日は早仕舞い。
あっちもこっちも端折った上に表道から降りてしまおうっていうのだから、正月以来備蓄された2kgの体脂肪は減る気配が無い。
正直言って先週鎌まで足を延ばしたのはしんどかった。スタカットで登っていると休憩時間が多いせいかあまり体力は付かない。夕方までフルに動いていたりすればそうでもないが、こんな事してたんじゃねえ。と言いながらも温泉の誘惑には勝てない。よし来週から頑張るぞ。

御在所山頂は結構な人出だ。前尾根の閑古鳥とは打って変わって人人人。観光客だけでなくハイカーも多い。中高年ハイカーの元気さを藤内のインドアクライマー諸氏にも見習ってもらいたいものだ。
山頂のシロヤシオは今日辺りがピークのようだ。満開のシロヤシオを愛でながら表道へ。途中水源ダムに寄る。

表道に戻り降り始めると、凄く良い天気。道端にはイワカガミがいっぱい。

普段あまり目にしない景色は新鮮である。同じ御在所に通っていながらも表道はエスケープくらいしか使う事はない。今日のように見通しの効く好天時は全く知らない所のようでもある。


12:20 三ツ口ダム着。
ここまで降ってくると天気もすっかり良くなってしまった。光り輝く新緑やあちこちに咲くタニウツギ、ヤマツツジが眩しい。

薄暗い樹林の中にはギンリョウソウ。まるで幽霊、うらめしや〜。

スカイラインに出るとコアジサイ。今年初めて。
暫く行くとウツギももう咲いている。もうそんな季節かあ。6月だもんね。
卯〜の花〜の匂う垣根に〜。あっ、今日はホトトギスの声は聴かなかったなあ。


12:55 車に帰着。
まだこんな時刻。早風呂浴びて、シャモニーに寄って見よう。そしてソールの張替えを頼んでこよう。
あっ、これでザイルが買えなくなっちゃった。
やっぱり贅沢とは縁遠いtanuoさんなのである。


2007年06月02日21時40分00秒 記

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