御在所 大賑わい

久しぶりに○○○へ。なんと27年ぶり。
思った以上に手強くて、どこもかしこもパスパスパス。
それにしても記憶が無い。
こんな所有ったかなあ、ここってこんなだったっけ?
きっと形が変わったのさ。


20070512

ゴールデンウィークから一週間。
アカヤシオも終わりだろう。シロヤシオにはまだ早い?
それじゃあ今日は嗜好を変えて、Iさん出汁に○○○へ。
そういう腹積もりで、夕べこっそりとメットを車に忍び込ませておいた。僕の【ボスミル】が見つからず、代わりにかみさんの【滝谷】。しかし【滝谷】ってダサいんだよなあ。まあ良いか。今時の人はこんなもの知らない。返って物珍しく、「お洒落〜。」と思ってくれるかもしれない。30年前のリバイバルである。

6:55 a.m. 料金所跡駐車場着。今日も凄い車の数。端っこの方に停める。今日もボロ車で良かった〜。
Oさん、Iさんは既に到着している。Oさんは**とかいう珍しい花を見に行くとかで別行動。裏道分岐までご一緒する。

7:10 a.m. でっぱつ。

Iさんからザイルを預かった。担いだ時は丁度良いと思ったものの、10.5mm*50mはやはり重い。それに嵩張る。歩き始めてすぐ息が上がる。でも痩せ我慢。

裏道への分岐でOさんと別れる。裏道へ抜ける。
料金所跡駐車場は裏道を行くには遠回りだが、どうせすぐ頂上へ抜けるだろう。鎌まで足を延ばすのならこちらに停める方が帰りが楽である。(なんて甘い考えでいた。まだこの時は。)
裏道にはチゴユリ。こんなもん教えてもらわなきゃ気付く筈がない。Iさんは知性と教養に溢れるおかあさまである。


7:55 a.m. 藤内小屋着。その手前にはもうシロヤシオが咲いていた。「早や〜。」

小屋のテストストンはパスし足早に通り過ぎる。

8:25 a.m. 藤内沢出合の大岩で小休止。
無茶苦茶良い天気だ。新緑にバットレスの堂々たる姿が映える。


藤内沢からテストストンを一本、そのままクラックはパスしてチムニーへ。

取付きのクラックは威圧的である。「こんなだったっけ?」見るからに難しそうである。そう昔はもっと簡単だったって事にしとこう。
クラックを見上げ、つい思い出し笑い。
同じようにクラックを見上げていて、隣にいたKが特大の空キジ。それを僕がしたものと勘違いしたかみさんに笑われてしまった。あんな頃もあったんだなあ。K君どうしているかなあ。

8:40 a.m. チムニー下部着。
あの上がチムニーであろう事は解かる。早速準備にかかる。Iさんはハーネスを着ける。私は伊達のブーリンで。腰に巻きつけクルクルっと結ぶ。10.5mmはぶっといなあ。
Iさんのカラビナを数セット貰い、グリップビレイで確保を頼み、早速登り始める。
数段上がった所で、「エッ、ここってこんなに難しかったっけ?」どこをどう行けば良かったのか覚えがないし、下手な所へ行って進退窮まっても困る。それに人前で格好悪い所を曝け出す訳にもいかん。やはり私は見栄っぱりなのかな。
それにこの山靴、ソールが擦り減っていてよく滑るのである。今一足の感覚が信用出来ないのである。それでつい腕力に頼ってしまう。まるっきり初心者なのである。
「無謀中高年、○○○で墜落死。」なんて見出しで新聞に載ったらどうしよう。ああカッコ悪う〜。
チムニーは不慣れな者には辛いという記憶はあるが、その下は全く記憶にないのである。どこからでも適当に上がれるという事しか憶えていない。事実混雑している時など人のいない所からと、何処からでも登った記憶がある。我ながら歳をわきまえない困ったおっさんである。
悪戦苦闘の末やっとチムニー下に到着。全く自身喪失である。ああこの先どうなることやら。
とりあえずここでピッチを切る。セルフビレイを取り、「終了。」と大声で。
ビレイを解除したIさんの余ったザイルを引き上げ、アップ気味に確保。
Iさんも悪戦苦闘している。しょうないわなあ。でも2−3回続ければトップで登れるようになるでしょう。

次はチムニー。ザックを前に廻し登り始める。が、ザックが邪魔で身動きが取れない。「あれっ、ここってこんなに狭かったっけ?」諦めて空荷で登ってから荷揚げする事に。ところが空荷になっても身動きが出来ない。チムニーには自信が有っただけにまたまた自信喪失。狭すぎて膝が前に当たり上げられないのである。横へ曲げたりして騙し騙し身体を擦り上げる。何とか這い上がり、荷揚げを済ませてからセカンド確保。膝、肘を擦り剥き満身創痍である。「もう諦めて降りようかしら。」
Iさんを確保している間に二組程が追い越して行った。外側のスラブからである。あのスラブもチョット厭な所なんだよなあ。でも皆さんクライミングシューズである。山靴で登っているのは我々だけである。本番でも履き替えているのかなあ。「あんなもん反則だぞ。」と思うのはロートル親爺の負け惜しみか。

Iさんが登り終えた所で外側スラブから来た人がセカンドを確保している。先に行ってもらう為暫し休憩。その人達の為にビレイポイントを空けようとIさんに声をかけたつもりが、その人が外してくれる。
「ああすみません。」「良いですよ。」凄く気さくである。チョット驚いてしまった。昔山へ来る連中と言うと、私も含め凄く無愛想な連中ばかりだった。中には敵対心丸出しの者もいた。無愛想と言うより不器用だったのかもしれない。人と上手く接する事が苦手な連中ばかりだったのだ。世代が変わり山の延長と言うよりインドアクライミングの延長で岩登りをやっているのかもしれない。だから皆山靴でなくクライミングシューズなのだ。昔風の山家でないから人との接し方も上手なんだ。と納得してしまった。

先行してもらった後2mほどの垂壁を登る。この後は暫くコンテで歩くことになる。
ここは見た目よりずっと簡単だった筈。なのに一番上辺りのスタンスが細かい。ソールの擦り減った山靴ではイマイチ信用出来ない。それに今までの登りで腕力を使い過ぎたせいか腕にも力が入らない。「ホントにもう降りちゃおうかな。」心の中の軟弱君が囁く。

Iさん曰くこの後は楽しい所ばかりだとか。「ええっ、ホンマかいな。」様子が解からないイニシエ親爺はその言葉を心のよりどころとしてもう少し行く事にする。
あちこち結構崩れている。こうやって少しづつ様子が変わって来たのだろう。去年行った後尾根のテストストンだって無くなっていたのだから変わるのがあたりまえ。

チョット急になってきた所でスタカット。この辺は昔のままのように感じるがそう簡単ではない。昔は全てコンテで歩いていたのに。僕って凄かったのかな? 夜中に月明かりだけで登ったりもしてたなんて、とても今では考えられない。やっぱり僕って凄かったのかな? ←アホか?
そういえば初めてかみさんを連れて来た時は、この辺りをセカンドで登っていくかみさんにノービレイで付きっ切りで、手の位置足の位置を指示した事もあったっけ。うんやはり僕って凄かったんだ。(という事にしとこう。)

もう一箇所同じような所を行く。ここも下部はコンテで。ところがここの記憶が全くないのである。
いや、ここが前述のかみさんに付きっ切りだったところか。

ここを登り終えIさんを確保していると藤内沢側から先程チムニー上であった人が登ってきた。
「肩絡みですか。」「ええ、腕が張っちゃってグリップが効かないんです。」彼はハーフインクノットとかでセカンドを確保し始めた。あまりに気さくなのでつい、27年ぶりである事を漏らしてしまった。
滑り台は何処だろうと気にしていたが、彼は滑り台を登って来たようだ。真ん中に細いクラックの走った滑り易い凹角で、落ちると藤内沢にまっさかさまの所だ。ここも厭な所である。
今日は最初から、取り付きのクラックとこの滑り台をパスるつもりだったので、先ずは一安心。
でも過ぎた後なので「残念だったなあ、行きたかったのに。」なんちゃって。

Iさんにはこのまま鞍部まで降りてもらい、そこで小休止。次々と登ってきているようだが皆さん遅い。安心してこちらもゆっくり休める。

行く手を見上げるともう最後のピッチである。中程にチムニーとクラックが並んだ所で、冬場はこのクラックは厭な所である。という事はあの風化した幅広のスラブは何処に消えてしまったのだろう。あそこも落ちると北谷側にまっさかさまだったのだが。まあ無くなっちゃえば、ちっとも恐くない。残念だなあ行きたかったのに。
この最後のピッチの下部、北谷側から直上する細いクラック(リスという表現の方が適切か。)が俗に言う【Y級フェイス】である。そこをチムニーであった彼が登っている。「へえ、上手いやんけ。」
私もクレッターでは登った事があるが、山靴では微妙な感覚が解からず絶対に登れない。またズックではソールが逃げてしまい絶対に立てない。クレッターかEBでないと絶対登れない所なのである。(私が下手なだけ?)

ゆっくり休んだ後、最後のピッチを登り始める。といっても1ピッチで登り切らずチムニー下でピッチを切る。ここは【Y級フェイス】の上である。彼の相棒(可愛いお姉さん)が丁度【Y級フェイス】を登り始めた。ザイルが交差するのを避ける為とIさんの確保がし易いように小刻みにピッチを切る。

そしてチムニー、その上のスラブと細かくピッチを切り終了。ヤグラのコルへ。

丁度お姉さんがヤグラを登攀中。私は…今日はヤグラもパスの予定です。

12:00 ヤグラの横のテラスで小休止。今日はまだ何も口に入れていなかった。そのくせ水だけはガブ飲みしていた。緊張すると喉が渇きます。

さて、一旦藤内沢に降りてから3ルンゼを上り返すか、尾根通しに裏道に出て山頂へ行くか。楽チンな尾根通しとする。いずれにしてももう今日は鎌なんてムリムリ。

尾根を登りヤグラの上に出る。いい景色だ。と言いたいが昔に比べ木が大きくなり岩が隠れてしまった。30年も経てば当然木も成長しますわなあ。家の楠木なんど20年で2階の屋根より高くなっている。


13:00 尾根道を行く。
あまり人が通らないせいか可憐な花がいっぱい。散歩道には良い所だ。


13:20 山頂に抜ける。「ウヒョ〜、凄い人、人、人。」
御在所は人が多いから厭だという人が多い。早朝しか知らない私には理解できなかったが、今日の人出には納得。
でもこれくらいお客さんが来てくれない事には、この施設ゴーストタウンになっちゃいます。地元湯ノ山にもお金は落ちません。地域活性化の為仕方のない事かも知れませんねえ。
山頂部のアカヤシオも草臥れ気味。来週には【散り果て】ですか。そして中道テラスも御覧の有様。月曜にIさんが来た時がこの辺りの最盛期だったようです。


北谷テラスでシロヤシオ発見。まだ完全に開ききっていないのに、もう花弁の縁が枯れかかっている。それに花も小さい。今年も駄目かな?


中道をどんどん降る。振り返ると逆光に暗く沈んだ山肌に透過光に輝く新緑が綺麗だ。


下の方ではイワカガミ。あちこちに結構沢山咲いています。


15:00 車に帰着。
久しぶりに緊張しました。そして楽しかった。やはり私の頭のネジは何本か抜け落ちたままのようだ。
なんだか自分が行きたいものだからIさんを出汁にしているような。
ひとりじゃあ、行く気しないもんねえ。
今日は先ずおさわり。何週か続ければIさんもトップで登れるでしょう。そうすれば夏には4尾根ですかね。
いいなあ、目標を持った人って。わたしゃ何をやってもどこか醒めています。心の底から楽しいって事、もう無いのかも。これって精神が老化してるって事? ああ、やっぱり片足が棺桶の中に入ってるんだ。
おっと、早く温泉に急がなくっちゃ。


2007年05月13日00時30分00秒 記

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