記憶のかなたの巡視路



20060916

カルちゃんは修理済み。街中走行では直っているのかどうか解からない。(勘の鈍い人ですな。)確認の為、今日はカルちゃんで御在所通い。天気も悪そうだしAuちゃんでは行きたくないので、渡りに舟ってところかな。
23号線を走っている分には調子良さそうだが、まだまだ気が抜けない。
菰野の街を過ぎいよいよスカイライン。
ん? まあまともに登って行く。Auちゃんのようにグイグイ引っ張って行くような余裕は無いが2速で3,000rpm付近を指している。
登ってはいるがAuちゃんと比べるとホント非力ですね。比べる事自体が間違っているのかもしれませんが。
カタログスペック重視の日本車とカタログ値なんぞで比べる事は出来ない。実用域で効率良く出力が出せるような設計と、使いもしない高回転域でしか最大出力が出せないような設計じゃあ比べるまでもない。
最近では日本車も欧州車追随で実用域重視に変りつつあるようですが…。でも5-10年遅れてますね。

6:50 a.m. 料金所跡駐車場着。
まだ降りだしてはいないが、いつ降りだしてもおかしくない空模様だ。
「そうだ、こんな天気だしロープウェイの巡視路でも行ってみよう。」
実は先日どこかのサイトで巡視路が無くなっているような記事があったのだ。
私が初めて巡視路を歩いたのは御在所通いを再開して間もない頃だったように思う。子供が遊んでくれなくなったのが再開のきっかけなのでかれこれ10年前か。そうそうそれでうちのサイトのキャッチフレーズは

子供はお受験。
かみさんはそのサポート。
私は蚊帳の外。
云々、云々。

だったような…。
たとえ10年前でもあれだけしっかりした道が無くなるとは考え難い。それでその確認をしようと思い立った。
しかしそんな事を思い立つとは我ながら暇なおっさんですな。毎週飽きもせずこんな所へ来る事自体、暇人のやることですな。


7:05 a.m. でっぱつ。
今日も車が少ない。人も少ない。こんな日に来るのは余程の暇人。
暇人 all the people
Living for today.
You may say I'm a dreamar.
But I'm not the only one.
I hope someday you'll join us.
And the world will be as one.

本谷右岸の巻き道を奥まで進み本谷に出る。
本谷左岸に人がいた。人間嫌いの私はその人を避けるように巡視路へ向かう。居なければその辺りに枝道がないか確認するのだが…。
反射的にこんな態度をとってしまうのは幼少期のトラウマの所為。三つ子の魂、百まで。というが、私はまだ56歳。百歳を過ぎなければこの性格は直らない。

7:20 a.m. 巡視路入口着。
そしてそこには立派な看板が立てられていた。「ほら、あるじゃん。迷いようが無いじゃん。」


しかしこの後、おばかな行動に終始する事になろうとは、予想だにしていなかったのでした。


7:30 a.m. 分岐着。
山腹に沿い西進してきたところで、そのまま西進する道と東に向きを変え山腹を巻いて行く道に分かれている。

巡視路の性格からすると西進するのが当たりだが、見た目崩れかかって道幅が狭くなっている。その先も不安定そうな露岩が続いているようだ。
大体山道なんていうのは大抵の人が手を使わずに歩けるように作ってあるものだ。そうでない場合は岩登りの領域か、崩れかけの廃道である。廃道ならば直ぐ傍にしっかりした枝道があるものである。
そのセオリーに従えば、西進道はペケで東進道がマルって事になる。
ここは当然、東進道を選ぶ事になる。
その後、道なりに進むが一向に西に向かう気配がない。巡視路は西に向かっている筈である。西に続いている枝道を探しながら行くがそれらしいものは無い。

このまま進めばキレットまで行ってしまう。きっと本谷に人がいた辺りから巡視路への道があったのだろう。と勝手に推測しそれが事実のように思いこんでしまう。(確認しなかった事で判断が狂ってしまっている。おばかな私。)
はたして、道は狭いルンゼの横を通るようになる。そして疎林の切れ間から仰ぎ見るとキレットの岩峰が。

「やっぱりな。」
ついでだからキレットまで上がる事にする。
どうも私は暗くて狭い所が嫌いだ。閉所恐怖症の気があるのかな。キレットへ出て広々とした空間に身を置かない事には息が詰まりそう。

7:45 a.m. キレット着。
広々としたキレットで深呼吸。

私に限らず、どうも日本人は狭い所が苦手のようである。内面登攀より外面(フェース)好きが多い。狭い所で腕力を使うより微妙なスタンスを拾いバランスで登る方が得意である。反対に外人はフェースよりチムニーやクラックを腕力でグイグイ登る方が得意のようである。ジメジメした狭い所に押し入るのが好きって、スケベーが多いのかな。

気を取り直して一旦退却。
西側への枝道を探しながら本谷へ降りる。しかしながら先程の分岐は私の選択肢から綺麗に欠落していました。「もっと下からだろう。」という先入観の為に。
時折小雨の降る中、何をやってんでしょうね。人に見られたらどうするんでしょう。あな恥ずかし。

本谷まで降り、先程人が居た辺りを探すがそれらしいものはない。
「あれれ〜、本当に無くなっちゃったのかな〜。」
「そんな筈は無い。それじゃあ上から。」と本谷を登り始める。
しかしまた人と遭遇。やり過ごし先に行かせたが道探しが無くなればこちらの方が足が速そう。何度も前後するのも面倒だ。「どこか適当に巻き道へ上がる所は無いかな。」と左岸側を物色する。
不動滝すぐ下の滝の手前から左岸尾根に上がれそうな所を選び直上する。尾根の上が明るく直ぐ尾根上に上がれそうな気配だ。(いつもこれに騙されるのだが。)こうなるといつもの癖で行け行けドンドン。
そして、上がるには上がったが…。支尾根でしかなかった。そこからまたリッジ伝いに直上する。だんだん傾斜もついてくるし足場も悪くなる。
暫く行くと白いものが目に付く。朽木に付いたカビかと思っていたら、なんとまだ新しいタオルである。自分以外にもこんな所を歩くおばかさんがいるとは。思わずニンマリと表情筋が緩む。
タオルの持ち主がこの後どこをどう行ったかは解からないが私はセオリーに従って直上する。見上げれば屏風のような岩が立ちはだかっている。傾斜はどんどん急になる。水気を含んだ腐葉土の被った斜面を立ち木伝いに直上する。朽木を掴まないように気を付けて…。「バキッ!」おっとっと〜。
こんな時気になるのは進退窮まった時の事である。登りより降りの方がしんどい。しかし岩に阻まれて登れなくなったら下るしかない。若い頃は登攀具は常時携行、おまけに相棒と一緒だったから気にした事も無いが、せめてザイルだけでも欲しい。この程度なら下降器無しでも肩がらみで充分である。
しかしいつもこんな事をやる訳ではないので止めておこう。ザイルなんかかみさんに見つかったら何を言われるか解からん。
で、こんなところで事故ったら、「無謀中高年、御在所で墜落死!」と新聞記事になるのだろう。いかんいかん、それだけはくい止めねば。

幸い岩と岩の間の斜面を見つけ乗越す。その後も割りと簡単に岩を越えて行く。大岩を回り込んだ所でワイヤーを発見。見上げると電柱があり、そのステーだ。突然現れた人工物にほっとする。もう巡視路も直ぐそこだろう。
電柱を越え暫く行くと、ジャーン。現れました巡視路が。直ぐ下には先程の電柱。


8:55 a.m. 巡視路に合流。

これだけしっかりしていれば当分消える事は無いでしょう。
巡視路に出たところで身体中のゴミを払い身繕い。ああ、なんて汚い格好なんでしょ。紳士に有るまじき姿です。

ゴミだらけの腕とドロンコのズボンです。腕が太いのは広角28mmのせいです。本当はTwigのような腕です。(チョット大袈裟)

一息ついたところで上へ行く。
所々にワイヤーが張られ巡視路である事を物語っています。

暫く行くと視界が開け60m鉄塔の横に出る。

ところどころ下草や馬酔木が繁茂し道を覆っている所もありますが、概ね道を外す事も無いでしょう。
それより雨がだんだん激しくなり、道を覆う下草でズボンがビチョビチョ。しまった、合羽を履いとけばよかった。今更面倒なのでこのまま行く。
この先巡視路の状態はずっとこんな調子。雨も鬱陶しいし、巡視路入口がどこなのか確認しておきたいし。で、ここらで降りに転じる事とする。


先程の合流点からも巡視路に沿って降る。
暫く行くと見覚えのある所に出た。そう以前歩いた時崩壊が進んでいた所だ。丸い岩を乗越すように巡視路が通っていたのだが、今日見ると完全に土砂が崩れ去り大岩が剥き出しになっている。その横に迂回路が出来ていた。

その下には俄かに小渓が出来ていた。今日の雨で出来たものか。こんな事でもなんとなく嬉しくなるものである。


その後降り続けるが、キレットからの道との合流点になかなか行き合わない。ふと気付くと朝歩いた道である。「似ているだけかな?」と思ってはみたが、降る度見覚えのある所に出くわす。こりゃどう見ても気付かない内にキレットからの道と合流してしまったに違いない。一瞬身体が凍りつく。「とうとう認知症を発症したか。」
とは言えこのまま降ってしまうのは癪である。また引き返す事とする。よくよく考えると今日1日でこの同じ所を二往復する事になるのである。こんなこと誰にも言えない。「とうとうボケが始まったか。」と嗤われるだけである。
そして登りついたのは、今朝無視していた分岐。「ギョエ〜。判断力まで衰退してしまったか。」
しかしこれは紛れも無い事実。まだ多少残っていた自信が総崩れ。「ああ、明日からどうやって生きて行こう。」
思い出してみると丁度この分岐にかかる手前で傘を出したのだった。こういった事の後ってよく回りに目を配る事を忘れます。こんな事があることを頭の片隅にでも残しておいて頂ければ何かの役に立つ事があるかもしれません。

分岐から数m西進した所の右側に右上の写真の紙切れが付けられていました。今の内ならまだ残っていると思います。もし行かれる方がいらっしゃいましたら、確認の目印にどうぞ。

9:50 a.m. 分岐の確認を済ませ再度同じ道を下る。くどいけどホントおばかな私。


10:15 a.m. 車に帰着。
雨の中、車に転がり込む。カルちゃんならどんなに車が汚れても屁の河童。今日は合羽は着てないけど。
車の中でスッポンポン。相撲取りスッポンポンで風邪引かん。tanuoさんもスッポンポンで風邪引かん。
着替えを済ませ。パンを齧り時間待ち。11時10分前くらいに温泉目指して出発。

ああ、今日も軟弱Hikeだった。
これじゃあ体力維持に繋がらない。


2006年09月16日19時10分00秒

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