3月に入り、日の出もめっきりと早くなった。
四日市市内は既に明るい。市内を抜けると眼前に真っ白の鈴鹿の山並み。
「なんだ、降ったのか。やったね、Lucky!」
湯ノ山への登りで前方に色白美人。頬をほんのり染めて、今日は一段と美しい。路肩に駐車してべっぴんさんを撮る。
わしゃ、ストーカーか？
7：05 a.m. 最奥駐車場着。
もう赤みが消えてしまい、真っ白の厚化粧。今年は目の醒めるようなモルゲンロートとはお目にかかれなかった。
景気回復のおかげで交通量が増えているのなら良い事か。
先週同様スパッツをザックに押し込み、ヤッケもワカンも置いて行く。
7：30？頃出発。
風は無いが気温は低い。真っ青の空には春の太陽。陽射しが強くウキウキしてくる。
8：00 a.m. 岩棚着。快晴の景色をご覧あれ。
  
爽やかな朝の空気を腹いっぱいいただきながら歩を進める。
8：15 a.m. キレット着。
薄いベールを纏った釈迦ヶ岳も美人である。頬をほんのりと染めていかにも初々しい。つい目移りしてしまう。
 
8：50 a.m. 岩稜帯着。
この辺りまで来ると霧氷の付着が見られるようになる。但し春特有の一度融けて氷になったものが目立つ。透明氷にコーティングされた樹枝が陽に輝き、虹色の光に目を射られる。
   
頂上直下のガレ辺りは真っ白の霧氷のオンパレード。日に輝き眩しい程の白さが青空に映える。
   
9：25 a.m. 富士見岩展望台着。
   
今日は本当に良い天気。おまけに思わぬ雪のプレゼント。
毎週来ているからこそ、こんな良い日にも巡り合えるのである。
明るい樹氷トンネルを通り朝陽台へ。
 
9：35 a.m. 朝陽台着。
数cmの薄化粧程度の積雪であるが、このおかげで山頂一帯が真っ白に染まっている。
雪の結晶が大きく、雪面にダイヤがちりばめられたようにチカチカ光っている。
遊歩道を望湖台へ向かう。
三角点手前からよく締まった雪原をショートカットし望湖台へ。
この辺りの新雪、朝陽台のものよりチカチカと大きく光っている。
手に取って見ると、凄い凄い、雪の結晶の枝一本一本が凄くでかい。枝だけで5mm以上ある。余程時間をかけて降って来たんだろうなあ。
 
10：15 a.m. 望湖台着。
やはり、期待通り全山真っ白。近くの尾根も樹枝という樹枝全てが真っ白のコンペイトウが付着し輝いている。
     
風が無いのでじっとしていても寒くないが、陽射しのおかげで顔の皮が突っ張ってくる。
武平に向けて出発。
固く締まった雪原を名残惜しみながら行く。
     
雪原歩きがあまりにも気持ちが良いので、そのまま長者池まで降る。そこから御岳社へ登り返す。この季節ならではのルートを採る。（開けた疎林帯の中）
  
あっちへウロウロ、こっちへウロウロ。のんびりポカポカ日溜まりハイク。良いものです。
その後、峠道を行く。めっきり雪の減った峠道。ズボズボ、ドッスンドッスン大汗です。
11：20 a.m. 武平峠着。小休止の後、鎌ヶ岳へ。
頂上下の雪壁はしっかり氷化している。つまさきが蹴り込めない。アイゼン付けるのも面倒いし…、久しぶりにつるはしでカッティング。普段鉛筆より重いものを持っていないので右腕が攣りそう。あ〜、お上品ですこと。
12：35 鎌ヶ岳山頂着。祠に拍手。
「あれ〜、祠がお辞儀してくれた。」
まだ結構な雪が残っているが、一時のあの雪を思うと随分減ったものである。
山頂東側の長大な滑り台は姿を消し急斜面の藪に代わっていた。
  
暖かい日溜まりで燃料補給。
好天のせいか人も多い。
13：20 a.m. 出発。降りは長石谷から。
所々先日の大雪の面影が残っている。東斜面頂上直下はすっかりブッシュが出ているが少し下辺りからは大きな雪の斜面が残っている。そこそこ傾斜があり美味しそうだがその下の様子が解らないので行かない。…きっと急斜面の藪漕ぎになるんだろうな。
岳峠への斜面にも雪が残っている。但し少ないし汚い。おまけに固い。滑りながら降りる。
  
岳峠から下へ暫らく降ると、また雪が多くなる。峠までは南向きで融け易いのだろう。
締まってはいるが表面がデコボコで極端に薄い所がある。おかげで結構ズボズボやっちゃいました。「ふ〜、草臥れる。」
14：05 犬星滝着。
 
滝下の氷の芸術を鑑賞する。
    
気が付けば、もう14時15分。いかんいかん、早く降りよう。温泉パスはご免蒙りたい。
相変わらず固いデコボコの雪面をごまかしながら降る。
14：55 車に帰着。
今日は好天と雪景色に誘惑されてのんびりしちゃいました。さあ早く温泉へ。「意地でも入るぞ〜。」
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