蝉時雨

遠くから聞こえるヒグラシの合唱。
夢かうつつかはっきりしない中、朧気に意識が戻る。
ああ、今は温泉に浸かっていたんだ。
そうか、この辺りでもヒグラシが鳴いているんだ。
目を開くと、つい先程降りだした雨が相変わらず降っている。
遠くから聞こえてくる蝉時雨が耳に心地よい。
語尾が消え入るようで、哀愁をおびた鳴声。
これこそヒグラシの蝉時雨。
カーナ、カナカナカナ、カーナカナカナカナ…。


20050723

梅雨も明け夏本番。鈴鹿はもう暑くてうんざり。
久しぶりに御岳でも行こうかと思っていたが、土日とも天気が悪そう。天気が悪くっちゃ、わざわざ出かけるまでもない。遠くへ出かけるならそれなりのメリットがなければ時間とガソリンの無駄。これだけガソリンの高値が続いていたんじゃ、「ちょっとドライブでも。」なんて気にもなれない。
そんな訳でまたもや御在所。(前置が長過ぎるぜ〜。)

7:05 a.m. 料金所跡駐車場着。菰野町から霧雨。おかげで気温は低めだが湿気も多い。

7:15 a.m. 傘を差しでっぱつ。
あちこちに工事規制の看板。土日は通れるなんて気が利いてるじゃないか。さすが観光の町菰野町。


湿気を帯びた風が心地よい。喉通りがよく空気が旨い。露に濡れた緑が艶やか。雨の日はこれだから好き。
濡れを気にせずに済むこの季節、雨に濡れながら行くのもまた一興。
8:30 a.m. 北谷側テラス着。あちこち寄り道しながら歩いていたらこんな時間になっちゃった。
三脚を出し小さな花の撮影。「シャッター速度が遅くてもブレないぞ。」なんて思っていたらしっかりブレてる。よく見たら被写体自身が風で揺れてる。「クッソー、せっかく持ってきたのに。」セットに時間もかかるし、結局この後は三脚は使わず。お馬鹿な私。
先日名前を教えてもらった【キンレイカ】そこらじゅうウジャウジャ咲いている。小さすぎて今まで目に入らなくてゴメンネ。


8:55 a.m. 富士見岩末端の岩稜帯着。
この辺りリョウブがいやと言うほど咲いている。スカイラインでも咲いていたが、今は上から下までリョウブだらけ。開いた花は雨に打たれ茶色く変色しているのが残念。
でも雨の露を宿した姿も瑞々しくて良い。


9:15 a.m. 富士見岩展望台着。
柵の外一の谷側にコモノギクが咲いている。チョット大振り。


小さな花を愛でながら朝陽台へ向かう。


9:30 a.m. 朝陽台着。
のんびりぶらぶらと望湖台へ。今日は遠出をする気はないので時計も気にならない。


9:50 a.m. 望湖台着。
辺り一面ガスの海。先週に引き続き望湖台の蝉時雨でも。

な、なんと、45分も寛いじゃいました。早く帰宅してエアコンでエネルギーの浪費をするよりここで身も心もリフレッシュする方が余程気が利いてます。
そして今日は国見尾根から裏道経由で戻る事とする。
先日の蛭との遭遇が気になりますが、寄道しなきゃあ大丈夫でしょう。吸われたら吸われたでアレルギー体質の改善になると思えば良い事だし。(なんでも良い方に解釈しましょう。)


11:10 a.m. 国見南面テラス着。
一面ガスの海。藤内も何も、なーんも見えん。けど、ぼちぼち燃料補給に小休止。
この辺り、エゾハルゼミでなくヒグラシが鳴いている。ゲーキョゲーキョがなく、いきなりカーナカナカナカナと、甲高い金属音に近い。そして語尾が消え入るようでもの哀しい鳴声である。やはり本物のカナカナはものの哀れを感じさせる。
そんな事を思いながらパンを齧っているとガスが切れ藤内が姿を現した。
登っている人の姿が見える。そろそろ合宿シーズン、来週辺りから藤内も閑古鳥の季節。

そろそろ出発。見上げると青空が出ている。陽が当たると暑い。ザックに刺してあった傘をこんどは日傘にする。グラサン置いてきたので眩しくて目が痛い。
歩き始めるとまたお日様は雲隠れ。藤内もガスの中。

天狗岩、揺るぎ岩と挨拶を交わす。
揺るぎ岩の末端でドンドンと揺すってみるがシーソーのようにギッタンバッタンはしない。するわけないと思っていたら、「揺れている。」と教えられる。冗談だと思っていたが、隣の岩に乗り移って見ると確かに揺れている。それもゆっくりと。確認の為再度乗って末端側でドンドン。急ぎ戻って再確認。確かに揺れている。「へー、こんな揺れ方をするのか。」てっきりギッタンバッタンだとばかり思っていた。こんな揺れ方じゃあ上にいても揺れてるようには感じないよなあ。今日始めて知った。ひとつお利巧になった。最近だんだんお利巧になって行く。末は博士か大臣か?その前に老衰でご臨終か。

今日は北谷側へ降りる。雨で滑り易いだろうがガスの合間から藤内が見えるかもしれない。こんな日はそれこそ南画の世界。桂林辺りかと思うような絵に遭遇するかもしれない。

降りの樹林帯ではカーナカナカナの大合唱。綺麗なハーモニー。いや本当にハモっているんです。共鳴してワーンときこえます。昔群馬の片田舎で聞いたカナカナの蝉時雨が思い出されます。あそこのカナカナは本当に凄かったなあ。
それでは国見尾根降りの蝉時雨をどうぞ。
動画の方は上にパンしたらガスの合間から前尾根が聳えている筈だったのですが、生憎ガスに意地悪されちゃいました。

稜線では晴れ間も覗いていたのに降るに従い真っ暗に。まあ降られないだけマシか。
その後藤内小屋のテストストンで遊んでから中道経由で車に戻る。

13:40 a.m. 車に帰着。と、同時に降り出す。なんてタイミングが良いのでしょう。
やっぱり僕は晴れ男。
温泉目指してホイサッサ。


2005年07月23日21時45分00秒

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