雨の日ドライブ

宇賀渓-石榑峠-杠葉尾 往復

20050611

九州の一部と関東では既に梅雨入りしたとか。
出がけには車の屋根に雨粒が。でも空はわりと明るい。小雨程度なら傘さして歩いてこよう。
23号線に入るとポツポツ降り始めた。
筏川橋辺りから渋滞。事故渋滞だ。なんだか気がそがれてしまった。「そうだ、宇賀渓の方へ行ってみよう。」桑名から員弁の方へ右折。
桑名を抜けると昔は寂しい一本道だったが、今では大型の郊外モールなどが建ち並んでいる。
5-6年前に一度来た筈だが記憶にあるのは30年前の様子のみ。

山城 朝明の看板を見て咄嗟に左折する。昔は宇賀渓へ行くにはここで曲がっていた。途中、用水路沿いに集落を通り抜けていた記憶がある。
しかし、直ぐミスに気付く。たしかもっと先に宇賀渓への広い道が出来ていた筈。
踏み切り手前で右折して元の道に合流する。

やけに広い路肩帯や切通しなど所々昔の面影を感じさせる所もあるが、小奇麗な建物が多く雰囲気が違う。雨で視界は良くないが、藤原岳の削られた跡はよく解る。それがだんだん近付いてくる。来過ぎたんじゃないか?と思い始めたころ、宇賀渓方面への看板。左折して宇賀渓へ向かう。

既に雨は本降り。田園風景が広がる中、立派な舗装路が延々と続いている。右手には竜ヶ岳から治田峠に続く山並み、左手には石榑峠から八風への山並み、その手前の福王山などが雨に煙っている。
いつも見慣れているものと違う景色に心が躍る。たまには違う所も良いなあ。

宇賀渓入口着。時刻はまだ7時前。この雨の中、歩くつもりはさらさら無い。来たついでに石榑峠まで行く事にする。
車では石榑峠まで行った事が無い。峠にある幅員制限用のコンクリートゲートと一車線対向の道路幅を見ただけで、車で行っててみようなんて気にはならなかった。

写真はすたんぷのーとさんからお借りしました。


ここから滋賀県側に降ると杠葉尾を経て永源寺、名神高速の八日市に通じている事も知ってはいたが、通ってみたいなんて思った事は無かった。まして当時は雨が降るとすぐ通行止め。ひと夏不通って事も珍しくなかった。
杠葉尾から銚子ヶ口へ登山道が通じているというのも山渓アルパインガイドで知ってはいたが、山行の対象外だった。悪路のリスクを犯して行くほどの興味もないし、毎週御在所通いでたまに浮気するとしてもアプローチの短い東面側に限られていた。
【銚子ヶ口】という名前すら仲間内で語られる事もなく、活字で見ていただけなので山歩き再開まで【チョウシガロ】と思い込んでいた。(【クチ】じゃなくてカタカナの【ロ】。またアルパインガイドの表記では【銚子ヶ口】ではなく【銚子ガ口】となっていた。本文にはフリ仮名はふってあったのですが…。)

登り始めは道幅も広かったが、峠が近付くと峠に有るのと同じような幅員制限用のコンクリートゲートが現れた。峠とここまでの間を制限しているようだ。

この写真もすたんぷのーとさんからお借りしました。


充分減速して通り抜ける。ゲート内に入り込んだ所で左右のドアミラーとコンクリートブロックの隙間を確認。左で7-8cm 右で5cm位か? いつも走り込んでいないと車両感覚って衰えていくんですね。若い頃は助手席の女の子をビックリさせてやろうと、これくらいの幅なら40km/h位で通り抜けたものですが。
もうすぐ峠って所のカーブで対向車と鉢合わせ。こんな早朝から暇なヤツ!(人の事が言えるのか?)すれ違える所までバック。すれ違ってからカーブを曲がるとずっと狭いまま。ああ下がってあげて正解だったね。
国道とはいえ地上高の低い2駆じゃあすれ違いの為バックするのは辛かろう。
これじゃ本当に、死に行こ線。(421号線)

雨の中、峠に辿り着き滋賀県側のゲートを通過。路肩駐車帯には3台ほど停まっている。こんな雨の中、登っているんですねえ。それにひきかえこの私、なんて軟弱なんでしょ。でもここから竜ヶ岳じゃあ赤土の掘割道で靴がどろんこになっちゃいます。ズボンの裾も汚れます。どろんこは厭よ。
滋賀県側を見ると道幅も広く傾斜も緩く楽に走れそうです。
「行って見ちゃおかな?」すぐ軽薄さが顔を出します。そしてそのまま滋賀県側を降って行く。
こちらは三重県側と比べてとても気持ちの良い道です。舗装も綺麗だし、なんといっても周りの景色が開放感があり木々ものびやかでまるで公園の中のようです。そして右手には、たおやかな竜ヶ岳がどっしりと構えています。前方には雨と霧に煙る滋賀の山々。いつの間にか幽玄の世界に入り込んでいました。
ゆったりとした景色を楽しみながらも、車は右に左にワインディングロードを駆け下って行きます。降りなのでパワー不足のストレスなぞ全くありません。Full Time 4WD のコーナリングを満喫。これぞ山岳ドライブの妙味。


いつしか杉の植樹帯を走るようになる。手入れの行き届いた杉林が綺麗だ。
伐採された杉が整然と並べられ搬出を待っている。杉では切り出しのコストも出ないと聞いていたがこうやって山の守をしている人達の存在に安堵を感じる。
植樹帯を抜けると愛知川を渡り、なおも行くと杠葉尾の看板。銚子ヶ口登山道の看板もある。
ここまで家から90km弱。こんど天気の良い日にドライブを兼ねて来る事にしよう。という事で引き返す。
こちらの道は登りにとっても気持ちが良い。やはり傾斜が緩いせいか。対向車もなくストレスも感じず登って行く。惜しむらくはカルちゃんのステアリングが少し重い事くらい。パワステなのにまるでオモステ。(重ステ:パワーステアリングじゃない車をこう呼びます。)パワステはスピードに合わせ重くなるのですが、その調整が悪いのかも。

峠手前で竜ヶ岳を仰ぐ。真正面にはNTT中継所。


時計を見るとまだ 7:35 a.m.  時折激しく雨がフロントガラスを叩く。土砂崩れが起こらない内に早く引揚げましょ。

幅員制限区間を通過してのんびりペースに戻る。もうこの先は滋賀県側同様走りやすい道が続く。
道路脇には空木が満開。めいっぱい路肩に寄せて、車の中から空木の花をズームアップ。だって外に出ると濡れちゃうんだもん。
窓を開けるとホトトギスの囀り。「卯の花の匂う垣根に〜。」鼻歌が口を突いて出てくる。




宇賀渓入口まで降りてくると国道沿いの無料駐車場はほぼ満車。こんな雨の日にデイキャンプをする人もいないだろうから、きっと竜ヶ岳へ向かったのだろう。
げに恐ろしきは中高年パワー! 若者ならいざしらず、「天気? んなもん関係ねーよ!」と突き進んで行くのですねー。軟弱者の私にはとても真似できません。

途中、2軒ほどスーパー銭湯を発見。一軒は看板に入浴料600円が見えた。でも本当の温泉じゃないし、今日は汗もかいてないし、(手に汗は握りましたが)時間も早いし、で入浴なしで家に直行。
なんだか眠くなっちゃった。早く家帰って寝よーっと。

2005年06月11日16時48分00秒

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