軟弱Hike

先週末の置き土産。
峠道にはまだたっぷり。
でだしを一瞥、即左折。
鎌ちゃん今日もさようなら。

…ふん!軟弱者め!

20050130

出掛けにかみさんの声。「寒くなるから気をつけてね。」
そうか、今日は寒くなるのか。天気も良くなるかな?
外へ出ると煌々と月明かり。周りには星も瞬いており雲のかけらも無い。
ほう!やっぱり僕は晴れ男。

23号線も今日はがらがら。そうだ、今日は日曜日。
菰野町から見る山並みは全山雲の中。温泉街辺りから雪が舞いだす。
「やはりそう甘くは無いな。」

7:00 a.m. 奥の駐車場着。
雪がしんしんと降っている。フロントガラスに着いた雪はすぐ融け水滴となる。

「気温が高そうだな。寒くなると言うより昨日が暖か過ぎただけじゃないのかな。」
いずれにしてもこれじゃあ雨と変らない。小降りになるまでひと眠り。

気が付くと既に7時半を回っている。相変わらずしんしんと降り続いている。
「合羽でも着て行くか。ぼちぼち仕度しよう。」
ふと外を見ると部分的に青空が覗いている。「うーん、やっぱヤッケにしよっ。」
ヤッケのズボンを履き上はザックに押し込み出かける。
8:00 a.m. 出発。今日は重役出勤。
思ったより気温は高くない。強風で服に吹き付けられた粉雪は融けもせず見る見るうちに真っ白になってゆく。手で払いながら行く。だってヤッケ着ると暑いんだもん。

先週の雪は殆ど消えてしまい薄化粧程度。それに降っているというより枝についた雪が強風で飛ばされているだけのようだ。

8:40 a.m. 地蔵岩上の尾根に出る。この辺りから先週の置き土産が残っている。

所々トレースを外し深く潜り込んだ跡がある。やはりトレースさまさまである。外さない限り左程潜りもせず快適に進める。
キレットが近付くといきなり横殴りの強風と凄い地吹雪。息も出来ないくらい。
「うんうん、ええぞ、ええぞ。北アの雰囲気。」
8:45 a.m. キレット着。岩に付いた雪が白く凍っている。

風が強いので南側から降りる。
キレットを越えると風も治まり極楽気分。先週、昨日と踏み固められた上に20cm程の軽い雪が被っているだけ。
北谷側テラスを越え掘割道に入る。先週あれほど四苦八苦しながらラッセルしたのに今日は階段歩き。楽ちん楽ちん。と歩いていたら先行者に追いついてしまった。譲られたのでパスして行く。
岩稜帯からのトラバース道も結構締まっており踵がよく効く。

9:15 a.m. 上部テラス着。相変わらず小雪が舞っており眺望は効かず。

富士見岩展望台手前の岩場はおいしそうな雪壁になっている。がトレースを外れるとズボボボボ。何箇所か外れてみるが何処も同じ。もう少し締まるまで待ちましょ。
巻き道から上がり、ふと左の雪面を見ると展望台の尾根への踏み跡あり。完全に新雪に埋まっているが微かに跡が窺える。折角だからトレースを外れ尾根へ向う。部分的に腰まで潜るがほんの少しの距離。楽しみながら行く。

9:35 a.m. 朝陽台着。相変わらずの小雪。

えっ、夏とあまり変らない時間で来ちゃったな。展望台下の雪遊びで遅れた程度か。

休憩所でこの寒い中肌着を着替えている人がいる。
夏場はよく見かけるが雪の中でも着替えるんですねえ。ご苦労な事です。ウールか化繊の肌着なら濡れても冷たくないのに。もしかして綿シャツ着てるのかな。いくら御在所程度でもそりゃないでしょうよ。豪傑ですね。
昔、冬場でもわざと綿シャツ着てくる豪傑がいた。「根性で乾かすんだ。」と綿シャツを着乾かししていた。そして雪洞の中で「暑い暑い。」と言いながら汗をかいて寝ていた。
…普通の人は絶対真似しないで下さい。必ず死にます。

割と良いペースなので鎌を目指し武平へ向う。
観光用の氷瀑をパチパチ。曇っていて発色がいまいち。

アゼリアを過ぎると踏み跡も新雪に埋まっている。トレース跡を辿りながら行く。
やけに道幅が広く感じる。道路横の潅木帯と道路とが一体になってしまっている。

一本杉でワカンを着ける。ついでに燃料補給。凍りかけのバナナの冷たさが知覚過敏の歯に染みる。痛くで涙が出てくる。

峠道に入ると踏み跡が綺麗に消えている。ワカンを着けていても所々股まで潜る。掘割道をショートカットし広場へ抜ける。
尾根筋には全く踏み跡なし。新たに出来た風紋を踏み消しながら進む。

新雪で締まっていないので掘割に落ち込まないよう横のブッシュ帯を行く。下手をすると笹の下まで踏み抜いてしまうので木に掴まりながら行く。所々まるでクレバスのようにパックリと口を開けている。覗くと2メートル程下に底が見える。落ちたら這い上がるのが大変そう。
白と黒の世界。こんな天気もそう捨てたもんじゃない。

展望台の下まで来ると雪が少なく掘割沿いに降る事になる。古いトレースが現れワカンが邪魔になる。すったもんだやりながら降る。
峠が近付くと団体さんとすれ違う。お年寄じゃない。「へー、珍しい。」
これで武平からのトレースは確保できたね。鎌をパスっても楽に降れるね。

11:15 a.m. 武平峠着。

鎌への登路は…、雪壁になっている。先週のものらしい踏み跡も微かに解るが、ほとんどトレース無しと思った方が良い。これを見た瞬間何のためらいもなくスカイラインに降りる事に決定。(この軟弱者めー。)
そうと決まればワカンはもうはずしましょ。

スカイラインへのトレースは結構雪が被っている。どうみても先程の人達のものではなさそう。「滋賀県側から来たのかな?」
スカイラインに降り立つ。トレースはカードレールを跨ぎ登山道に続いている。
有っても無くても変らないのでスカイラインを行く。いつものコースで駐車場、ショートカット、再度スカイライン、表道と辿る事にする。

11:15 a.m. 駐車場着。燃料補給兼小休止。

ショートカットルートは雪原になっている。傾斜がある所は良いが平坦になると腰まで落ち込む。ヒーヒー言いながら登山道に合流する。
その後またスカイラインに出る。概ね雪は少なく深くても膝くらいまで。
ザーザーと大きな水音。見上げると西多古地の滝からだ。氷も少なく水量が多い。気温が高く雪融け水が流れているようだ。



11:55 a.m. 表道合流
こちらも踏み跡が消えていた。
これ幸いとばかりに軽い新雪を蹴散らしながら斜面を駆け下りる。



12:10 三ツ口ダム着。暖かい割りにダムは凍っている。来週あたり大黒滝でも見に行こうと思うが凍っているだろうか?


12:35 車に帰着。
見上げると御在所には相変わらず雪が舞っていた。いや下りの道中もずっと舞っていた。そろそろ晴れ男は返上しないと。


ああ、また今日も鎌ちゃんに会いに行けなかった。(いや、行かなかった。)怠惰の虫と軟弱の虫が住み着いてしまったようだ。

温泉で体重計に乗ってビックリ。あああ、また(身体が)重い病気になってしまった。


2005年01月30日21時45分00秒

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