”夏は来ぬ”Hike


20040529

予報では今日は雨。だが早朝から薄日が射し明るい。
夕べ見た衛星動画の雲の様子では降りそうには見えなかったが、やはり…。でも近頃の天気予報はよく当るので降られるつもりで出かける。

道中車が多い。かみさんのボロ車では加速燃費伴に悪く、トラックの間をヒョイヒョイ縫って行く事もできない。それに今日はどうも様子がおかしい。
走行中の車の群は自己組織化され、あたかも全体がひとつの意志を持っているかのような動きをする。個々の車が流れに合わせて動く事によりそのような全体の動きに繋がるのだろう。互いに他の車の動きから相手の意思を推し測り譲ったり譲られたりしながらひとつの生命体のように動いている。(丁度、鳥の群がひとつの塊として動くようなものです。)
なのに今日は周りの事なぞ全く気にかけない車が混ざっているようで、全体的にぎこちない動きだ。
「こんな時に事故が起こるんだよなあ。気を付けなくっちゃ。」

鳥居道駐車場で朝のお勤めの最中に、「テッペンカケタカ。」 「トッキョキョカキョク。」 が頻繁に聞こえる。「もうそんな季節か。」
スカイライン沿いには白く丸い蕾がいっぱい。根元のほうはもうほころんでいるようだ。
「富士山には月見草がよく似合う。」と太宰治が言ったが、ウツギの花にはホトトギスがよく似合う。
もう暫くするとスカイライン沿いにも月見草が咲き始める。その頃には「御在所には月見草がよく似合う。」とでも言っているだろう。

7:05 a.m. 料金所跡駐車場着。ここでも頻繁にホトトギスの鳴声。近年山頂でもよく聞くようになった。里を追われ山頂までテリトリーを移しているのか? 幸い里親もたくさんいることだし。
でもこのままいくと鶯が絶滅してしまうのでは? 自分の首を絞めているようなものだが、どこかでバランスが取れるのだろう。これも自然の自己組織化の一部か。地球をひとつの生命体に見立てたガイア思想なるものがあるようだが肯定できる所も多い。

7:15 a.m. 出発。傍のウツギをパチリ。もうしっかり咲いているではないか。
タニウツギは既に花期を終えたようだ。先週南山 で満開だったがこちらの方が暖かいのかな。
雨の筈が薄日が射し、青空も出ている。天気図なぞ見ていないが僕の予想の方が正しかったようだ。

藤蔓も満開だ。 爽やかな涼風をうけながら歩を進める。
相変わらずホトトギスが鳴いている。
自己組織化という言葉から一昔流行った複雑系なる学問とそこで使われた色々な言葉が思い起される。そこからまた現S社CEOのN.I.氏の言葉が思い出された。つい先日テレビでの発言だ。
業績低迷への質問に対し、「大ヒット商品なぞと言う言葉自体が20世紀の遺物だ。これからは一つ一つ手堅く利益をあげていかなければならない。」
その時すぐこう思った。「ヒット商品を産出し続けたS社の文化、体質を潰してしまったのは、あんた自身だろうが!」
S社は戦後日本の復興と高度成長の象徴でもあった。その独自性と収益性の高さからS社は米国企業だと思い込んでいる米国人もいたそうな。
創業者のM.I.氏とA.M.氏は根っからの技術屋。短期間だったがその後を引継いだN.T.氏は芸術家(音楽家)。そのN.T.氏が後継に選んだ、N.I.氏は営業畑だったがN.T.氏が選んだ人物。きっとArtな営業の道を歩んで来たのだろう、と思っていた。
CEO就任時、当時流行りの複雑系の用語ばかり羅列していたので「請売りばかりで自分の言葉で話していないのではないか?」と気にはなっていたが、矢継ぎ早に実行した組織改革に「やはりただ者では無いな。」とも思った。
しかし蓋を開けてみれば何もかもハーバード流経営法の請売り。伝統的なS社風味付けは一切なし。挙句、ただの米国的企業のひとつになりさがってしまった。
昔、【S社 未知への挑戦】という本があった。透視などの超能力解明に取り組んだ人達の成果を出版したものだが、創業者M.I.氏の独断で予算が付けられてそうだ。M.I.氏が亡くなり研究も中断してしまったようだ。
S社が最も重点を置いていたのは金儲けではなく、好奇心、先見性、独自性ではなかったのか?
ハーバード流の株主利益、ROE向上などはその他企業に任せておけば良いではないか。
金は二の次で研究している企業だからこそ、顧客は喜んでS社プレミアムを払い続けてくれたって事が、N.I.氏には全く解っていないのは明らかだ。他企業と同じ事をやっているのなら、AIWA価格で充分だ。
挙句の果てに「大ヒット商品なんて言葉自体20世紀の遺物だ。」なんて暴言を吐くとは。
結局S社の営業なんて、製品自身が営業活動をしてくれる(製品自体の特異性、先見性から人が売り込まなくても顧客の方から買いにくる。)のでぬるま湯にどっぷりだったのかなあ。(A.M.さんが米国に売込攻勢をかけていた頃は違います。)
尤も私自身はS社の株も持っていないただの門外漢なので大きな事は言えませんが。
もしS社勤務の方がお気を悪くしたのなら御免なさい。

7:55 a.m. 地蔵岩着。頭の上からガスを纏った山頂をパチリ。新緑が眩しい。

リコーのCaplio GXが欲しい。あれなら今感じている不便さが殆ど解消されそう。
そうだ!デジカメにしても昔のS社なら他社と一線を画すものを出していただろう。
「S社は写真というものをこう考えています。ニコンが良い人はニコンを、キャノンが良い人はキャノンをお求め下さい。もしS社の考えに同調して頂ける方がいらっしゃるなら、その方だけにお買い求め頂きたいと思います。」と、こう製品に言わせていただろう。
でも今のS社のデジカメは他社と同列。なんの独自性も先見性も見られない。
そういえば最近は芸大卒の採用が盛んで引く手あまたらしい。どんな仕事にしてもArtな味付けがなければ付加価値が付かないそうだ。
つい先日の車選びもそうだったように横並びのものだったら価格勝負になってしまう。
フィットやWishなら、「なんでもいいや。安い方にしよう。」となってしまう。 Auだからこそプレミアムを喜んで払える気になる。日本車も今はまだ好調のようだが、いずれ独自性をもっと出していかないと高付加価値車種では欧州車に負けてしまうよ。儲からないものばかり好調ではしょうがないだろうに。
やはり製品にものを言わせなくては!Auちゃんなんて営業担当者が何も言わなくても車自身がお客さんに多くを語ってくれる。これが製品自身に営業をさせるって事なんだなあ。

凹角下でサラサドウダンの落花発見。上を見てもどこにも咲いていない。もう皆落ちてしまったのだろうか?どうも今年は花期が早いように思う。これも地球温暖化のせい?

かと思えば先々週から気を付けていたコアジサイの蕾は全く変化なし。まだ蕾は硬く緑色のままだ。

タテヤマリンドウ、イワカガミも花期が長く未だに咲き続けている。

8:40 a.m. 上部テラス着。日が射すと新緑が光り輝く。鮮やかさが目に染みる。

頂上への最後の登りも花の群落が苦しさを癒してくれる。


8:50 a.m. 富士見岩展望台着。一の谷沿いにガスが這い上がってくる。今日は本谷にしなくて正解。ガスの切れ間を待ってパチリ。

9:00 a.m. 朝陽台着。武平へ向かう。
山頂一帯ではタニウツギはまだ蕾。ドウダンの開花も少ない。


峠道を降る。鎌の穂先にはガスが纏わり付いているが天気も持ちそうなのでパスる訳にいかなくなってしまった。雨なら武平峠からエスケープしちゃえるのに。…軟弱君談。


10:00 a.m. 武平峠通過。鎌ヶ岳へ向かう。
爽やかな涼風に吹かれながら歩を進める。この辺りはまだホトトギスが少ない。ウグイスの声を楽しみながら行く。
暫く行くとホトトギスの声。やはりこの辺りにも進出してきているようだ。

10:20 a.m. 展望岩着。小休止して燃料補給。すぐ傍の崖で草臥れたヤマツツジ発見。これももうすぐ花期を終える。


コンビニオニギリはアンパンより旨いがエナジー補給の即効性に乏しい。食べてすぐ吸収されるのはやはりアンパン、クッキーなど甘いもの。糖質に置き換わるまで暫しの間重い身体を引きずりながら進む。
頂上直下のガレまでくるとやっとエナジーへの変換が可能になる。軽快に攀じる。

11:00 a.m. 鎌山頂着。祠に拍手。風のあるリッジにて休憩。


予熱用のメタが勿体無いのでお湯も沸かさずもうひとつのオニギリを頂く。
コンロを使わないとお昼も早い。11:15 a.m. 出発。長石谷から降る。

流れにそって降るようになると立派なクサソテツ。放射状に開いている。
クサソテツを見ると抜戸から新穂高への降りでのコゴミ取りを思い出す。あの時は大豊作だったなあ。でも国立公園内だから本当は取っちゃいけなかったんだろう。今ではとても出来ない事だ。


下流まで来ると谷の様子が変わっているのに気付く。
この前来た時はこんなじゃなかったからその後大雨が降ったのだろう。谷もまた生き物。永い期間に少しづつ形を変えている。ガイア思想の片鱗を窺う。


12:35 最奥のダムに降り立つ。白い川原に陽光が眩しい。


12:50 三滝川を離れ舗装路に出る。道端のタニウツギとウツギの競演。


13:00 車に帰着。今日は一日天気が持ってしまったな。と思っていたら帰着と同時にポツリポツリ。ほんとに僕って晴れ男。なんでこうタイミングよく降らずにいたのだろう。
その後すぐまた止んでしまいましたが。

温泉へ向かう。希望荘は今日はガラガラ。皆さん天気予報に騙されて敬遠したのかな?
天気予報が雨の時は是非来る事にしよう。きっとお山も温泉も空いているに違いない。

2004年05月30日9時25分00秒

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