20040411

日の出が早い。いつも通りの起床時刻でも外は既に明るくなりかけている。つい先日まではかみさんを起さないように手探りで着替えていたのに。
部屋を出る時、寝ぼけ声で「行ってらっしゃい。」 冬場は「気をつけてね。」だったから多少は気遣ってくれているのか。

4月からはスカイラインも開通している筈。久しぶりに向かう。
早いもので希望荘付近の桜は散り始め。ゲート付近は今が満開。暫く行くと山肌にも山桜、躑躅、こぶしの花が賑わっている。
「あれー、すっかり春じゃん。」 先週は事故処理、その前はスキーと2週連続でPASSしたのだった。
2週もデータの欠測が出ると、不連続点が出来てしまい、補間が大変? なんのこっちゃ。
蒼滝トンネル手前駐車場は既に満車。料金所跡は未だ数台しか停まっていないが、天気も良さそうだし花もいっぱいだし、今日は混むに違いない。
「それでは。」と、武平峠へ向かう。

今日はかみさんの車。ステーションワゴンはリアシートがスライド出来ない。天井も低い。着替えにも靴を履くにも不便だ。小物はいつも大きい方の車に入れっぱなしだったので、なにもかも大袋に入れて持ってきた。「あー、身支度が大変。」
現役の頃は何もかもザックに入れっぱなしだった。そしてザックも靴もいつも車のトランクに入れっぱなし。下手に出し入れすると必ず忘れ物をした。僕ってやっぱり頭が悪いんだな。
今朝だって倉庫と車の間を何度もうろうろ。危うく靴を忘れるところだった。
車の中でもたもたしてやっと準備完了。えらくてこづってしまった。
かみさんは次の車はセダンが良いといっていたが、セカンドシートがスライド出来ないと不便で仕方ない。やはりワゴンを強力に推そう。

7:10 a.m. 出発。雨乞岳に向かう。
コクイ谷分岐を過ぎクラ谷へ小尾根を越える。途中足元の斜面にイワウチワの群落あり。殆どが未だ蕾。道から降りるには傾斜が急だし、この先でまた出くわすかもしれないので無理はせず通り過ぎる。

7:55 a.m. クラ谷に合流。
ところどころに雪渓が残っており雨乞岳の奥深さが感じられる。

時々ガサガサと藪を掻き分ける音が聞こえる。獣たちの活動も活発になっている。
ショウジョウバカマはよく見かけるがイワウチワは一向に見かけない。やはり先ほどのを写しておくべきだったか?

傾斜が緩くなり沢の流れが細く広々とした疎林帯の中を流れるようになると七人山のコルが近い。


8:30 a.m. 七人山のコル着。北側には大きな雪田。


小鳥の声が姦しい。時折鶯の声も聞こえる。
この先地獄の笹トンが待っている。締まった雪が被っていると凄く楽なんだがなー。でももうそんな季節でも無いし。覚悟を決めて突入する。
中途半端にクサレ雪が残っておりズボズボ踏み抜く度に雪が入り冷たい。スパッツを着けるのも面倒なのでそのまま行く。
半端な高さで鬱陶しいが雪のせいか冷んやりしていて暑くないのがせめてもの救い。

9:15 a.m. 東雨乞着。爽やかな晴天。


小休止の後本峰に向かう。
途中、笹の切れ目にタテヤマリンドウが咲いていた。


9:35 a.m. 雨乞岳本峰着。斜面の所々にまだ雪が残っている。


なんだか凄く空腹を感じる。アンパンをかじる。

10:00 a.m. 出発。雪の重みでイブキザサに変な癖が付いてしまい藪漕ぎが大変。古く堅い竹のような笹なので体重をかけても押し戻されちっとも進まない。藪が治まると溝になった登山道に水が流れ泥んこのグチャグチャ。幸いすぐ横におおきな雪田が残っていたのでその上を行く。
杉峠への尾根道になると乾いた道になる。
振り返ると雨乞岳北面には結構雪が残っている。

正面には佐目峠からイブネ。こちらはもうすっかり雪も消えている。

尾根上の露岩の上でまたまた小休止。風もなく柔らかな陽射しを受けて極楽気分。

いつもながらのガラガラの道を杉峠へ降っていると大きな残雪を発見。少しでも楽をしようと雪面を降る。
やはり雪の上は楽ですわ。あっという間に杉峠に降り立つ。

杉峠のすぐ下も雪が残っており雪面を拾いながら降る。
そのまま谷の方へ降りようとして山腹に付いた古い踏み跡に気付く。いつ頃からかルンゼ通しに飯場跡に降る道に置き換わっていたが、昔はこの道を通っていたんだ。冬枯れで下草の丈が短く気付く事ができたが草が茂りだすと気付かないかもしれない。
折角気付いたのだから久しぶりに辿ってみる。やはり昔の記憶どおりのつづら折の道だ。昔と同じようにショートカットして降りる。

飯場跡に降り立ち、ルンゼからの道と合流。「こんなところで分岐してたのか。」と納得する。
周りの木々はまだ芽吹いておらず妙に明るい。枯れ木にこぶしの花がよく目立つ。

振り返ると枯れ木越しに大きな雪渓を残した雨乞岳が大きい。

お手ての木を過ぎ、愛知川を渡ると川沿いの道となりコクイ谷出合いは近い。


11:20 a.m. コクイ谷出合い着。

丁度良い時間だし、大休止してお昼にする。
薄日につつまれガソリンバーナーの音を聞いているとウトウトしてくる。何十年も前にタイムスリップしたような感覚を覚える。

12:10 出発。コクイ谷を辿る。右岸の道に入ると足元にイワウチワ発見。写真を撮ろうと思ったが傍に人がいたので止める。その人も撮影し終えたところだったようだ。まだこの先いくらでもあるだろうと思っていたが、結局これが最後だった。来週鎌の長石谷を降ろう。長石谷にはウジャウジャ咲いている筈。
その人達は忠実に登山道を辿っているので、こちらは川原を辿る。

2月に来た時、「鬱陶しい倒木だな。」と思っていた木が今日見るとなんとマンサクの木だった。枝いっぱいに花を付けている。イワウチワは見かけないがショウジョウバカマだけはあちこちに咲いている。

黒谷出合い下流の淵は格好のランチサイトだったが今日は様子が一変している。すぐ上で崩落があり小滝の高さが無くなっていた。こうやって様子が変わっていくのも自然がなせる業。

沢谷への分岐でクラ谷を分ける。サワ谷の滝上からクラ谷を見下ろす。いつ見てもケツの穴がこそばゆくなり良い気持ち。

ここを過ぎると水量もぐっと減り、雨乞分岐ももうすぐだ。雪があるとどこでもトラバって行ける所だが今日は道なりに進む。
ふとイワウチワの群落を発見。でもまだ全て蕾。一輪も咲いていない。

今日はそんなに歩いていないのに足が痛い。左外側くるぶしが靴に当っているようだ。冬の間ずっとガバガバのハンワグを履いていたので足がそれに合ってしまったようだ。来週あたり馴染んでくれるだろう。

14:00 車に帰着。
希望荘は今日は大混雑。遅くなるとお兄ちゃんに怒られるので、今日は温泉は無し。車が取り合いになり調整が大変だ。なんでもいいから早く買えば良いのに!
来週あたり決めてしまおう。


2004年04月12日20時50分00秒

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