ドカ雪HIKE
〔中道−御在所−表道〕


夜半 寝苦しさに何度も目覚める。
寝返りをうつと左股関節に鈍い痛み。身体もだるい。
昨日は、はしゃぎすぎたかな?
もう年なんだから少しは自重せねば・・・
と反省しつつも、同じシチュエーションでは、またやらかすんだろう。
三つ子の魂 百まで・・・学習効果の働かんやっちゃ。


20031221
6:55 a.m. 湯の山最奥駐車場手前で車が滑り出す。
雪が柔らかくスタッドレスだけではもう登らない。チェーンを付けるのも面倒なのでバックで降る。長石谷道分岐の民家の所で向きを変えようとケツを突っ込んだところでスタック。
降りてみると既に亀さん。シャベルがないので手でタイヤの前後の雪を掻き出す。
裸足に草履で雪の中、素手で雪かき。これが今日のハプニングを暗示するものだったのか。
前後に惰性をつけやっと抜け出す。もう少し降り路肩に停める。
そこへグランビアの夫婦連れが来て道の様子を聞かれる。「アタックしてみる。」と言って登っていったが結局降りてきて傍に停める。やはりチェーンに勝るものは無い。

7:25 a.m. とんだアルバイトのおかげで30分遅れの出発。それも少し下から。
既に日が昇っている時刻だが山の陰で見えない。

スカイラインにあった踏跡は山の家に向かっており中道には踏跡なし。
「ウッシッシ。また新雪独り占め。」
膝下程度の積雪。少し湿気を含み粘度がある。「今日は御在所往復だけかな?それじゃあのんびり行きましょ。」

登るにつれて雪も増えてくる。風花も舞いだす。
オバレ石のすぐ上で先程の夫婦連れに追いつかれる。
岩棚下では急傾斜の為 雪が胸まで被る。喘ぎ喘ぎ歩を進める。

9:15 a.m. 岩棚着。御在所は雲の中。里の方は日が照っているようだが、視界は良くない。

写真を撮っていると、奥さんが僕の年代もののつるはしに気付き珍しげ見入っている。今時ウッドシャフトなんて見かけないよなあ。チョット恥ずかしい。
ここからトップ交替。旦那の方がラッセルしてくれる。二人ともアルミ製のワカンを着けている。僕のワカンは30年前の芦峅寺風のもの。ザックに付けたままで気付いてないみたい。こんなものまで見られたら余程お金に困っていると思われてしまいそう。

尾根筋に出る。相変らず風花が舞っているが、祓戸に日が当たり輝いている。
砂ザレも雪化粧で綺麗だ。

9:40 a.m. キレット着。

僕は壷足、あちらはワカン。降り難いだろうなあ。機動性を生かしてフェイス側から降りる。お二人は後から来た兄ちゃんとお話しながら休んでいる。
凹角下は吹き溜まりで雪が深いので、皆が休んでいる間にラッセルしといてあげよう。(なんて言ってますが実は楽しい所を取られたくないだけ。)

凹角の下でまた追いつかれ、梯子でトップ交替。援軍と思っていた兄ちゃんはキレットから一の谷に降りて行ったとの事。「まっ、こんなもんかなあ。」
その後交替しながら進む。
10:30 a.m. 北谷側テラス着。出発から既に3時間。ここで一本立て燃料補給する。

里は凄く良い天気だ。昨日の雪が融けずに残っており里も街も銀世界だ。

水を飲んでいると、またもや奥さんにデコボコの水筒を見られ笑われる。おまけにワカンも見つかってしまった。
相当ガタもきていることだし、新しいの買っちゃおうかな?

ひと足先に出発したお二人が直ぐ引き返してきた。
ここの出だしはちょっと雪が深いので断念したようだ。10:30を過ぎたら降りると言っていたが既に過ぎている。雪があると時間が読めないので時間を決めて打切るのは良い事だ。「お疲れ様でした。こちらも助かりました。」

10:40 a.m. 出発。また新雪独り占め。
エッチラオッチラ登っていると、またひとり追いついてきた。今度はおばさんだ。下の方から「踏んでないの?」と聞いてくる。「ええ。」と答えるが着かず離れず。
そのうちぞくぞくと数組の団体さんがやってくる。別に期待してた訳ではないが、1組がラッセルを買って出てくれる。
いいかげん憔悴しきっていたので交替する。
神戸から来たそうで、チーフとおぼしき男性と若手の男性、若いおねえさんの3人パーティ。あまりにパワフルだったので「学生さん?」と訊ねると、なんと48歳との事。本人は大喜び。僕と5つしか違ってなかったとは!
結局この後はこのパーティと僕とでトップを交替しながら進む。
11:55 a.m. 上部岩棚着。新手の心強い援軍のおかげで予想より早く到着。

後ろは長蛇の列。これだけ人がいるのに後ろの人は何故ラッセルに加わらないのだろう? 昔は暗黙のルールが出来ていて必ず交替で老若男女全員がラッセルしたものだが。
山岳会にも入っていない、従ってルールも知らない。人をさしおいて自分がトップに立つ事は失礼な事とでも思っているのだろうか?

12:25 富士見岩展望台着。堰を切ったように後続の団体さんが追越して行く。こちらは暫しの苦楽を共にした神戸の3人組と歓談しながらゆっくりと進む。
幼い頃神戸で育った僕には、神戸から来たと言うだけで親近感が湧く。おまけに山のルールを知っている人達という事でもなにか共通するものが感じられる。
心地良い疲労感と心地よい満足感に満たされ暫しの時を過ごす。

12:35 朝陽台着。
樹枝に付着した霧氷が綺麗だ。晴れていればもっと綺麗なのに…。
神戸の三人組に青空と霧氷のコントラストを見てもらえないのが残念。

「お疲れさんでした。有難うございました。」挨拶を交わし別れる。
とりあえず山上ホテル(今はアゼリア?)の方へ向かう。
時折雲が割れ青空が覗く。

表道への降り口でふと思う。「武平に降りてもトレースは無いかもしれない。それなら少しでも楽な表道にしようか?」という訳で表道から。
少し降った所で道の真ん中で大休止。地面(雪面)を踏み固め、「誰も来ないだろう。」とツェルトを引っ被る。
エサの仕度にかかる。休んでいると思った以上に草臥れている事に気付く。冷えと疲労で腿がつりそう。ブスの暖房を強くする。
休憩中、降っていく足音。「道の真ん中でごめんね。」

休みを終え撤収していると下から中年の夫婦連れが登ってくる。「しめしめトレースついてるぞ。」と思い、「大変だったでしょう。」と声をかけると、「雪が多くて引き返してきた。」との事。なんだ!さっき降りてった人達か!
でも表道は傾斜があるので降りはわりと楽だろう。と考え、降る事にする。
13:40 でっぱつ。
先程の人達の踏跡は水源地への分岐まで。後は自力でラッセル開始。
ワカンを着ける。が全く効かない。そのくせ粘度が高く潜った足が引き抜けない。股までで止まるが二の足が出ない。片側が外れたのをきっかけにもう一方も外す。
「うん。この方がまだ楽だ。」傾斜がある所は落ちるように泳ぎながら進めるが、緩斜面になると最悪。もがけどもがけどちっとも進まない。東多古地谷渡渉点など胸まで潜りこんでしまった。
またそこからの登りは中道ラッセルの再現。「もう少し降れば雪も少なくなるだろう。」なんて考えたのは甘かった。行けども行けどもちっとも減らない。またこうして降ってみると、表道って案外傾斜が緩い事に気付く。掘割道は吹き溜まりで湿雪が重く詰まっており泳ぐ事も出来ない。北アのように軽いサラサラかクラストでカチカチかの方が余程楽チンだ。
抜けない足を引き抜いているうち股関節が痛くなってきた。今更引き返すより降った方が速い。
焦る気持ちとは裏腹に時間は刻一刻と過ぎてゆく。ビバークするほど遅くはならないだろうが、この日改めて鈴鹿のリスキーな一面を再認識した。

15:20 百間滝展望台着。
日は西に傾き街の方は既に夕日の赤みが射している。

休憩していると後から2人連れが降ってきた。これ幸いとばかりに先に行ってもらう。と言ってもこの先はもう左程雪が深い訳でもないが。
スカイラインに出た所で2人組が立止まったのでまた先に行く。ダムの下まで下った所でルートに迷う。「トレースが無いのなら樹林帯を行くよりスカイラインの方が楽かな?」
これがまたまた大失敗。暫く行ってからショートカットで藪に突っ込み、ふと三ツ口ダムの方を見るとトレース有り。「しまった!」と思い、藪をトラバース。目星をつけてトラバース気味に降って行くとドンピシャリ。ダムの左岸、芝を貼った所に出ました。こういうことは雪がないとできまへん。
後はトレースを辿るのみ。時刻は16時を回っている。ここまで来ると頭の中は遅くなった理由をどうかみさんに言い訳するか?しかない。
かみさんもトウシロウじゃないので下手な言い訳は出来ない。あれこれ考えたあげく交通渋滞のせいにしようと思う。「道路に雪が残っとって、ヘボチンがトロトロ走っとった。」とでも言おう。

登山道からスカイライン取付道に出る。朝、あんなにあった雪も除雪されたようで黒いアスファルトが丸出し。その上をとぼとぼと車を目指す。
16:30 車に帰着。
「ふーっ。草臥れた。中道を降った方が良かったかな?」
今日は温泉はパス。にしても久々のドカ雪だったなあ。これが根雪になってくれる事を祈りながら汗臭い服を着替えもせず帰途に就く。

2003年12月23日00時50分00秒

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